過去編 ウルトラルプス&リキシファイト
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数多の惑星を滅ぼし、全宇宙に恐怖と災厄を振り撒いたテンペラー軍団。彼らの地球侵攻が始まる「運命の日」から、約1年前――当時の地球はBURK日本支部の精鋭達と、ウルトラマンジェムこと荒石磨貴に託されていた。
「きゃあぁあっ! なんで、なんでウルトラマンジェムがっ……!?」
「し、知るかよ! とにかく遠くへ……少しでも遠くへ逃げるんだよォォーッ!」
――だが、その時。夜の東京に突如現れたそのウルトラマンジェムは、守るべき街を破壊し始めていたのである。
逃げ惑う人々を嘲笑うかのように振るわれる、岩石の如き剛拳。その巨大な拳がビルを薙ぎ倒し、天を衝く轟音を響かせていた。
「あ、あぁっ……!」
非常サイレンが闇夜の市街地に鳴り響き、BURKの戦闘機が緊急出動する中――街を破壊するウルトラマンジェムは、その「吊り上がった両眼」で逃げ遅れた子供を見下ろしていた。なんと、彼は恐怖で身動きが取れない子供を踏み潰そうとしていたのである。
上空からその様子を目撃していた弘原海隊長と駒門琴乃は、「本物」からは想像もつかない所業を重ねるウルトラマンジェムの姿を目の当たりにして、素早くその「正体」を看破する。
「弘原海隊長ッ! ウルトラマンジェムが子供をッ……!」
「磨貴の奴がこんなことをするはずがねぇ……! さてはアイツに化けた偽物だなッ!? 駒門、遠慮はいらねぇ! 一気に仕掛けるぞッ!」
「了解ッ!」
ウルトラマンの姿に擬態して破壊活動を行うことで、地球人からの信用の失墜を狙った邪悪な異星人。そのデータを過去の戦闘記録から学んでいた2人の乗機は、惑わされることなく上空からミサイルを連射していた。
「その吊り上がった目……気に入らんなッ!」
近くで見ればジェムとは似ても似つかない、歪に吊り上がった両眼。その部位に狙いを定めた琴乃は、義憤を込めたミサイルを撃ち込んでいく。
顔面に着弾したことで思わず怯んだウルトラマンジェムは、数歩引き下がり子供から離れてしまう。やがて彼の注意は、上空を舞い飛ぶ戦闘機へと向けられた。
――そして、邪魔な羽虫を叩き落とすかのように。ジェムは指先から光弾を発射し、戦闘機の片翼を撃ち抜いてしまうのだった。
「ぐあぁッ!?」
「くそッ……! 駒門、脱出だッ!」
制御を失った戦闘機は、錐揉みしながら地上へと落下していく。それでも弘原海は懸命に操縦桿を倒し、全住民の避難完了が報告されている無人の地域へと機体を向かわせた上で――琴乃と共に、脱出レバーを引いた。
やがて上空に飛び出した2人はパラシュートを開き、間一髪で脱出に成功する。無人の地域に墜落した戦闘機は、その直後に大破炎上していた。
だが、
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