SAO:アインクラッド〜神話の勇者と獣の王者〜
三人目のメンバー
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だして、笑い始める。
「久しぶり。全然変わってないのね、セモン」
「傷つくなぁ。俺も強くなったつもりだぞ」
今度は微笑む少女を見て、キリトとアスナは困惑する。
「お、おい、セモン……」
「あの……その人は?セモン君の知り合い?」
セモンはキリト達の方に向き直り、満々の笑みで言った。
「紹介するよ、キリト、アスナ。元・ギルド《聖剣騎士団》メンバー、ユニークスキル《妖魔槍》の使い手、コハクだ」
*
《聖剣騎士団》。
それは、セモンとハザードのコンビ名だったはずだ。
そう言われてみれば、セモンとハザードのHPバー上部には、所属ギルドを示す『ギルドタグ』が記されていた。アスナはここに白地に赤い十字のマークがしるされているし、キリトもかつてはここに『月夜の黒猫団』というギルドのマークが描いてあった。
セモンとハザードのギルドタグは、刀と二本の大剣が重なり合ったマークの後ろに、白い円卓が描かれたもの。
そして、コハクと呼ばれたプレイヤーのHPバーにも、そのロゴマークが描かれていた。
「しっかし驚いたな。コハクも最前線来てたなんて」
「別にいいでしょ! 私だって暇なら来るわよ」
「いや、ずっと下の階層で傭兵やってるって聞いてたから、意外だっただけだよ。元気だったか? 心配してたんだぞ」
「う……そ、そっちこそ危険な目にとか合ってないでしょうね」
大声で言い合いをしているセモンとコハク。コハクが噛みつき、セモンがいなす。そんな印象を受ける会話だが、なんとなくお互いに相手を思いやる雰囲気を醸し出している。同じギルドの仲間だった、というから、中もいいんだろうか。
そんな二人をしり目に、ハザードがぼそりと呟く。
「……本当はセモンが心配で来たんだろうに……」
「へ……?それって……」
アスナが反応する。ハザードは深く頷くとつづけた。
「コハクはセモンが好きだ。セモンは覚えてないだろうが、俺達にはリアルで面識がある。セモンは俺と、あと一人の三人だけだと思っているがな……」
「へぇ……」
このあたりでキリトは聞くのを止めた。彼らのリアルの話に首をつっこむのは、なんとなく気が引けた。それに恋愛沙汰ならアスナの方が得意だろう。
「たまにあいつを見かけることがあった。ごまかしているし、こっちも気付いてないふりをしてるし……というかセモンに至っては本当に気付いていない。たぶんセモンが心配で様子を見に来たんだろうよ……昨日のアスナみたいに」
「―――――!?!? ……ばれてた?」
「バレバレだ。気付いていないキリトがおかしい。……しっかし毎回コハクの奴、どこから情報もらってるんだか……」
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