SAO:アインクラッド〜神話の勇者と獣の王者〜
三人目のメンバー
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
とがない。一応テイミング可能なモンスターは、大抵暗記していたように思うのだが……。
そんなキリトの思考を、
「ハァァァ……ヤアアッ!!」
という裂ぱくの気合いが遮った。どうやらこの先、一つ部屋があるところからのようだ。
「!! ……今の声は……」
セモンが反応する。
「まさか……? いや、でもなんで……最前線には来てないと思ってたのに!!」
珍しく焦ったような表情を浮かべて、駆け出して行ってしまうセモン。
「お、おい、セモン!!」
「まって、セモン君!」
「……」
次々叫ぶ。ハザードだけが、他の二人とは違う表情をしていた。
キリト達もセモンを追いかける。セモンのレベルはキリトから見れば尋常ではないほど高い115だ。敏捷ではなく筋力値よりのステータスとはいえ、無駄に高いレベルがセモンのスピードをブーストしていた。
やっとセモンに追いついたとき、キリトたちが見たのは、十数匹のモンスターに囲まれたセモンと、不自然なほど軽装備の槍使いの女性プレイヤーだった。
茶色というよりはオレンジブロンドに近い髪の毛の、槍使いの装備は、肩の出た騎士装束……アスナのそれに似ている(ちなみに槍使いのは青色だった)……に、胸部アーマーのみという、片手剣士かと見まがうような軽いものだった。
セモンは刀……《ソード・オブ・クサナギ》―――《草薙の剣》を水平に構えた。すると、刀がオレンジに発光し、ソードスキルがモンスターを切り裂いた。なんと11連撃だ。確か《神話剣》専用ソードスキル、《アラブル・ストリーム》という技だったはずだ。
槍使いのほうは金色の槍を肩に担ぐように構え、槍用斬撃系ソードスキル《ビートソニック》を発動させた。槍が紫のエフェクトライトとともに思いっきりふり払われ……衝撃波が飛び出した。あのスキルにそんな効果はなかったはずだが……。
さらにキリトを驚かせたのはその後。少女が放った槍用のソードスキル……目算で六連撃が、見たこともない軌道を描いたことだ。
一時所属していたとあるギルドで、槍使いの少女と一緒に戦った経験があるキリトは、詳しい、とまでは言わずとも槍系ソードスキルは一応暗記しているつもりだった。
だが今少女が使ったスキルは全くの初見。
刀が疾風の嵐となってリザードマンやガイコツ兵たちを切り刻み、槍が花を咲かせるようにモンスター達を吹き飛ばす。
ほぼ同時に全モンスターを倒しきった二人は、それぞれに向き合い、言った。
「……助けてなんて言ってないでしょ」
「うまくいったからいいじゃないか」
しかめっ面で言い放った少女と、にかっ、と人懐っこい笑みと共に即座に答えるセモン。
直後、二人同時に吹き
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ