第十二幕その八
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「最近漫才や落語も身に着けてのう」
「そうなんですか」
「うむ、講談も出来るが」
それでもというのです。
「そうしたことも出来る」
「じゃあしてくれますか」
「うむ」
そうだというのです。
「よかったらな」
「ではお願いします」
「そして馳走じゃが」
秀吉さんは笑顔でこうも言いました。
「実はわしは臼で挽いた米、挽き米や麦飯が好きじゃが」
「あれっ、質素なんだ」
カエルマンさんはこのことに驚きました。
「天下人っていうからね」
「贅沢だと思うじゃろ」
「きんきらきんの服だしね」
「確かに贅沢は好きで美味いものもな」
「お好きだね」
「美味いものは大歓迎じゃ」
秀吉さんは満面の笑みで言いました。
「しかし質素なものもな」
「好きなんだ」
「うむ、やはり一番好きなのはな」
秀吉さんはカエルマンに笑顔でお話しました。
「そうしたものじゃ」
「挽き米や麦飯なんだね」
「それをねねが作ってくれた漬けものと一緒に食うことがじゃ」
それがというのです。
「最高なのじゃよ」
「そうしたところが親しみ持てるわね」
「そうよね」
ベッツイとトロットは秀吉さんのそうしたところに思いました。
「質素なところもある」
「そんなところがね」
「わしは自分の舌に素直でな」
それでとです、秀吉さんはベッツイとトロットにも言います。
「一番となるとな、昔から食っていた」
「そうしたものなの」
「それでお漬けものとなの」
「食うのが一番いい」
「ちなみにねねというのはこ奴のかみさんじゃ」
信長さんが笑って言ってきました。
「これが出来た者でのう」
「そうなんですね」
「うむ、それでじゃ」
信長さんはクッキーに応えて言いました。
「この世界でもこ奴をよく支えて仲良くしておる」
「そうなんですね」
「そうじゃ、あとわしは味噌が好きでな」
信長さんは自分の食べものの好みのお話もしました。
「焼き味噌がな」
「お好きですか」
「そうなのじゃ、毎食食っておる」
「では今回のパーティーの時も」
「食うぞ」
その焼き味噌をというのです。
「最初に」
「そうされますか」
「うむ」
その様にするというのです。
「無論洋食や中華も食うが」
「最初はですね」
「そうじゃ」
まさにというのです。
「焼き味噌、そしてその前にな」
「焼き味噌の前にですか」
「梅干しじゃ」
この食べものだというのです。
「それを食う」
「毎食ですか」
「わしは梅干しも好きでな」
それでというのです。
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