第二章
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「パワハラモラハラばかりなんてな」
「ブラックか」
「実際お前ボロボロになってるぞ」
三森自身についても言った。
「もうそんなのだと何時か倒れるぞ」
「けれど今は他につてもないしな」
「そこでやるか?」
「それしかないんだよ」
生気のない顔で言うのだった、伊藤はそんな彼を見て本気で心配したが暫くして三森が入院したと聞いてだ。
彼の家に連絡をして親から入院先を聞いて見舞った、すると彼は病室のベッドの中に右手と左足にギプスをして寝ていた。
その彼にどうして入院したかと聞くと。
「仕事帰りに自転車に乗ってか」
「家に帰ろうとしたらな」
その時にとだ、三森は枕元に座っている伊藤に話した。
「こけてな」
「そうなったんだな」
「もう疲れきっていて受け身も取れなくて」
そこまでの体力も残っておらずというのだ。
「それでだよ、それでお医者さん診察してくれて過労だって言ったよ」
「どう見てもそうだしな」
伊藤もそう言われて納得した。
「そうだろうな」
「それで会社クビになったよ」
三森はこうも言った。
「昨日親が来て会社がそう言ってきたってな」
「言われたんだな」
「それが決まったからあと一ヶ月でな」
「クビか」
「そうなったよ、怪我した奴はいらないって言ったそうだよ」
「どう見ても家老のせいでだろ」
「それでもだろ、あと仕事帰りにこけたからな」
そのうえでの事故だからだというのだ。
「労災もな」
「下りないんだな」
「出さないって言ってるよ」
「あらゆる意味で酷いな」
「そんな会社だったんだな」
三森は暗い顔で言った。
「やっぱり」
「そうしたとこは何かあっても絶対に助けてくれないがな」
「あっさりとな」
「クビだな」
「退院したら仕事探すな」
三森は伊藤に言った。
「そうするな」
「働くんだな」
「働くこと自体は嫌いじゃないからな」
伊藤のベッドの中から微笑んで話した。
「だからな」
「そうか、じゃあ頑張れよ」
「ああ、そうするな」
こう言って実際にだった。
三森は仕事はクビになったが退院するとその日のうちにだった。
職業安定所に行きそこで仕事を探した、すると市内の工場でよさそうなのを見付けてそこに面接に行ってだった。
詳しい話を聞いてだった。
そこでの就職をしたいと思うと工場からも是非にと言ってきてだった。
再就職となった、今度の職場はというと。
「多少残業はあってもか」
「ああ、ちゃんと週休二日でな」
三森は伊藤にファミレスで話した、共に休日に昼食を摂りつつ話している。
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