Lv70 ダーマ神殿
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だった。
アレスヴェインだけで監視するのは無理があったからだ。
そこでアレスヴェインは監視の目を増やすべく、天界に住まうに相応しい心清き者を大地から集めることにした。
アレスヴェインはその為に、大地と天界を繋ぐ霊樹を生み出したのである。
するとアレスヴェインも予期しなかった嬉しい誤算が起きた。
エアルスが造りし大地から存分に養分を得た霊樹は、清らかなる癒しの力を持つようになったのだ。
それは死者をも蘇らせるほどの強い癒しの力だった。
霊樹はすくすくと育ち、巨木となり、天界へと伸びていった。
アレスヴェインはこの霊樹を世界樹と名付けた。
そして、アレスヴェインに認められし者達は世界樹を昇り、天界へと足を踏み入れ、そこの住民となったのである。
それ以後、アレスヴェインは天界の王となり、この世界を見守り続けたのだ。
―― ミュトラの書・第五編 ――
生きとし生けるものは、いずれ終わりを迎える。
役目を終えた生命の器は大地に帰り、その魂は大地の奥深くを駆け巡る蒼き龍と結ばれ、また新たな命が大地に育まれてゆく。
そうして途切れることなく、この世界は生命の輪を紡いでいった。
しかし、例外があった。
魔の世界の瘴気に深く蝕まれた穢れた魂は、蒼き龍とは結ばれなかったのだ。
行き場を失った穢れた魂は大地に留まり、この世界を蝕み始めてゆく。
それはゆっくりとではあったが、確実に世界を悪い方向へと蝕んでいった。
この流れを変える為、ミュトラは冥界の主であるゾーラに、行き場を失った穢れた魂を救いなさいと指示をした。
ゾーラは了承し、すぐに対策に取りかかった。
大変な作業ではあったが、ゾーラは冥界にて全ての魂を少しづつ浄化し、蒼き龍へと戻していった。
これにより、世界はまた良き方向へと傾いていった。
だが問題があった。
増えつづける数多の魂をゾーラだけで浄化していくのは難しかったからだ。
その為、ゾーラは清らかで強い魂を冥界に留め、配下に置き、それらの魂に冥界の住民としての役割を与える事にした。
それにより、この冥界は良き方向へと歩み出した。
そしてゾーラは冥界の王となったのである。
―― ミュトラの書・第六編 ――
精霊界と天界、そして冥界の働きで魔の世界の脅威はかなり薄らいだ。
だが、魔の世界は消えたわけではない。
その為、ミュトラはティアスカータに魔の世界の監視を指示した。
ティアスカータは了承し、この世界と魔の世界が交差する場に身を移し、そこで監視をする事にした。
だが、監視を始めてしばらく時が経った頃、魔の世界に異変が起きたのだ。
今までの混沌とした魔の世界に秩序が生まれ、監視の目が届かなくなってしまったの
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