Lv70 ダーマ神殿
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あった。
そして俺達の眼前に、白っぽい四角い石を幾重にも積み上げて作られた巨大な神殿のようなモノが姿を現したのである。
その高さたるや20m以上は優にあると思われる。威圧感は凄いモノであった。
また、出現した石の壁は綺麗なレンガ積み様式で積みまれており、その中心には銀色の大きな門扉のようなモノがあった。
その門扉の周囲には四角い窪みが9個あり、そこには古代リュビスト文字と思われる文章がみっしりと刻み込まれていたのである。
窪みの数と形からして、ここにミュトラの書を納めるのだろう。
全体的な雰囲気は岩山の間にあるせいか、ラルゴの谷の神殿みたいな感じであった。
しかし、神聖さと厳かさが段違いなのは言うまでもない。
それはさておき、ギャラリーの驚く声が聞こえてきた。
「ふむ……ここがそうであったか。意外と近くにあったようじゃの」
「なんと……ここは岩の壁ではなかったのか」
「こんな事が……」
「いよいよ、伝説の姿が見れるのね。楽しみだわ」
まぁ無理もない。俺も同じ心境だからだ。
(まさか、ここがダーマ神殿の入口だったとはね……俺も修行時代に何回かこの辺りで魔物と戦った事はあったが、これは想像もしてなかったよ。ン?)
アーシャさんがそこで俺の傍に来た。
「コータローさん……ここって以前、貴方が魔物と戦っていたところですわよね? まさか、ここがそうでしたの……」
「どうやら、そうみたいですね。灯台下暗しってやつだったようです」
「トウダイモト? 何の事かよくわかりませんが、言いたい意味はなんとなく分かりますわ」
「ええ、お察しの通りです。さて……どうやら真実は曝け出されたようですね」
周囲が少しざわつく中、ラーのオッサンは声高に言った。
「さぁ済んだぞ。鏡の力が必要なのはここまでだ……これよりは、9つの鍵がダーマ神殿への道を開く。さぁ、そこの窪みに鍵の石板を納めるがよい」
やはり、扉の周囲の窪みに石板を納めるようだ。
ヴァロムさんは俺に視線を向ける。
「ではコータローよ、フォカールで仕舞ったミュトラの書を出してくれぬか?」
「わかりました」
俺はフォカールを唱え、空間の中からミュトラの書を全て取り出した。
ミュトラの書は、以前アーシャさんが言っていたとおり石版であった。
美しい純白の石版で、サイズ的にはA1用紙くらいだろうか。
なので、そこそこの大きさの石板である。
但し、もの凄く強い魔力の波動を感じるので、ただの石版ではないという事は近づいただけですぐに分かった。とりあえず、そんな感じの代物である。
まぁそれはさておき、石版を出したところでラーのオッサンの声が聞こえてきた。
「コータローよ、左端から順に九編のミュトラの書を窪みに納めよ。まずは第一編からだ」
「了解
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