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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
町の未来を憂う者
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「それは…何れ作ろうと思うとったんや…今は手っ取り早く資金を稼がなあかんと思って…」
エコナは俯き答える…
もうリュカの顔を見る事が出来ない。

リュカは屈みエコナの顔を覗き込み告げる…
「君は本当にこの町を成長させたいの?…それとも、ただ権力を振りかざしたかっただけ?」
「ウチはこの町を、世界中に名を轟かせる町にしたいんや!世界最高のエコナバーグにしたいんや!」

「だったら町民とよく話し合い、町民の意見も尊重し、互いに理解し合いながら協力するべきだと思わないかい?」
リュカの優しい口調が、エコナの心に染み渡る。
もう涙が止まらない…
エコナも分かっていたのだ…自身の焦りが町民との隔たりを作っていた事に。


リュカはエコナの手を握ると、彼女を連れ一部損壊してる劇場を後にする。
「ど、何処に行くんや!?」
「決まってるだろ…君が町造りを決意したスタート位置に行くんだ…再スタートの為にね」
そう言ってリュカ達が向かった先は、小さな道具屋の前だった…
「此処は?」
エコナは此処が何なのか知らない…誰が営んで、誰が住んでいるのかも。
「さ…此処が君の再スタートラインだ!ここから先は自身の力で進みなさい。この家の人が君を見捨てずに、最後まで協力してくれるから…」
リュカはエコナの背中を押し、中へ入る様に勧める。

(コンコン)
エコナはリュカに言われるがまま、小さな道具屋のドアをノックする…恐る恐る。
「こんな時間、誰?」
「じ、爺さん!?…此処に住んでたんか…タイロン爺さんは!」
中から出てきたタイロン老人に驚き、思わずリュカ達の方へ振り向く…
しかしリュカ達は既に其処には居なかった。
自分たちの船に戻り、旅の続きを再開したのだ。
「エコナ、どうした?ワシに会う、嫌、違う?」
「爺さん…爺さん!!ごめんなさい…ウチ…ウチ…」
エコナはタイロン老人に抱き付き泣き出してしまう…

エコナは再スタートをする事が出来る様だ。
リュカは次にこの町に来るのが楽しみになる。
きっと素晴らしい町になっているだろうから…



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