暁～小説投稿ｻｲﾄ～:魔法絶唱シンフォギア・ウィザード　～歌と魔法が起こす奇跡～第116話：似て非なる者

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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード　～歌と魔法が起こす奇跡～

GX編
第116話：似て非なる者
[3/6]

分だ。

――となると、未来ちゃんはともかく響ちゃんは今回に関しては大丈夫だったか？　不味ったな、未来ちゃんを先に逃がすべきだったか――

　響に関しては少なくとも死にはしないだろう。そう思うと颯人は己の判断ミスに内心で呻き声を挙げずにはいられない。

　そんな事を考えていると、響達が逃げて行った方から歌声が聞こえてきた。直後、あおいからの通信が入る。

『ガングニール、起動を確認！　響ちゃんは健在です！』
「！　信じてたよ、響ちゃん！」

　これで憂いは無くなった。となれば、今颯人がすべきは…………

「さて、マジックショーの始まりだ。楽しんでいってくれ」
「チッ……調子乗んな魔法使いが！」

　両手に氷柱を刃の様に作り出し、アイススケートの様に地面を滑りながら突撃するガリィ。颯人はそれをウィザーソードガンで受け止め、蹴りでガリィを引き剥がす。

「……響ちゃんは大丈夫でも、未来ちゃんが巻き込まれる可能性があるか。あんまり時間掛けていられないな」
〈フレイム、ドラゴン。ボー、ボー、ボーボーボー！〉

　颯人はさっさと勝負をつけ、響の援護に向かおうとドラゴンの力を解放する。フレイムドラゴンのウィザードとなった颯人は、ウィザーソードガンをコピーして二刀流になるとガリィに向けて乱舞を放つ。

「この！　くっ！？」
「どしたどした？　得意なのは口先だけか？」
「何をッ！？」

　挑発しながらの颯人の攻撃に、ガリィは徐々に押されていた。ガリィはミカほど戦闘に特化してはいないので、魔力が上昇し戦闘力が上がった今の颯人を1人で相手するのは厳しかったのだ。

　ある程度斬撃の応酬をした颯人は、一瞬の隙を見てガリィから距離を取るとガンモードにしたウィザーソードガンから何発もの銃弾を放った。銃弾は不規則な軌道を描きながら、ガリィの両手の氷柱を破壊し無防備にする。

　武器となる氷柱を失った瞬間、ガリィは咄嗟に自身の前に障壁を展開した。それは颯人が何かをするのを見たからではなく、殆ど勘の様な物だった。
　それがガリィを救う事になる。ガリィが障壁を展開した直後、颯人が発動したシューティングストライクが放たれた。

〈シューティングストライク！　ヒーヒーヒー！　ヒーヒーヒー！〉

　炎の銃弾、それもドラゴンの力により強化された火球とも言えるそれがガリィの障壁に命中する。ガリィは颯人の攻撃を防ごうとするが、障壁は氷が解けるように砕け散りその衝撃でガリィは大きく吹き飛ばされる。

「ぐっ！？」
「仕留め損ねた……悦妙なタイミングだったな」

　もしあと少しでも障壁を張るタイミングが遅かったら、威力を殺されていないシューティングストライクによりガリィは木端微塵に吹き飛んでいただろう。咄嗟の判断がガリィ自身の

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