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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第116話:似て非なる者
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雨が降りしきる街中を、響と未来の2人が必死に逃げている。その後ろからはミカを始めとした、アルカノイズの集団が追いかけていた。
「逃げないで歌ってほしいゾ〜! あ、それとも、歌いやすいところにさそってるのか〜?」
両手が鉤爪のミカは無邪気な声で呟きながら、アルカノイズを従えて2人を追跡している。
「ん〜? おぉ! それならそうと言って欲しいゾ!」
どのような思考が働いたのか、ただ逃げているだけの2人の行動に結論付け合点がいったと言う様に手を叩く。
ミカはそれならば、と言いたげにより苛烈にアルカノイズを2人に嗾ける。アルカノイズ達の速力はあっという間に2人に追いついたが、直ぐには襲わせずまるで2人を追い込むように廃ビルの中へと誘った。
響がシンフォギアを纏えない今、2人にその包囲から逃れる術はない。
逃げるしかない響と未来だったが、アルカノイズは何時までも2人を逃がしてはおかなかった。1体のアルカノイズが解剖器官を触手の様に伸ばして、響の足元を赤い塵に分解する。
「あっ!?」
「響ぃっ!?」
足場を失い落下する響は、転がるようにして階下に落下した。幸い途中で引っ掛かる様にして落ちたのと、高さ自体がそれほどでもなかったので大きなケガはない。
しかし生身での落下はそれだけで大きなダメージになった。霞む視界の中、取り残された未来の姿を見るしかできない響をミカが覗き込んでくる。
「いい加減戦ってくれないと、君の大切な者解剖しちゃうゾ?」
ミカはそう言って響の事を見ながら未来を指差す。
更にミカは、戦わなければ未来だけでなく街中の全てを解剖するとまで言ってのける。
しかしそんな事言われたって、歌えなければ戦えない。未だ歌えない響に、この状況を打開する事は出来なかった。
正に絶体絶命。しかしそこに、本部から一気に転移してきた颯人が生身でウィザーソードガンを振り下ろしながらミカに飛び掛かった。
「させっかよ!」
「おわっ!?」
颯人の突然の襲撃に、ミカは間一髪反応して回避する。不意打ちが躱された颯人だったが、今のはミカをその場から遠ざける為のものなので気にも留めない。
「響ちゃん、無事だな?」
「颯人さん!」
「悪いな遅れて。後は俺に任せとけ」
言いながら颯人は明後日の方に向けガンモードにしたウィザーソードガンの引き金を引いた。放たれた銃弾はバラバラの軌道を描き、未来の周囲を取り囲もうとしていたアルカノイズを仕留めていく。
これで響と未来は合流できる。
「さ、早く逃げな」
「ありがとうございます!」
道を作ってくれた颯人に感謝しながら、響は未来の元へと向かい階段を上がっていく。先程階段の一つがアルカノイズにより分解さ
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