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これ以上はないまでの優しい生きもの
第二章

[8]前話
「いつも人に話しています」
「ゴリラのことをですね」
「どれだけ素晴らしい生きものか」
「そのことをですね」
「そうしています」
 まさにというのだ。
「本当に」
「そうすべきですね」
「是非共」
「それが事実ですから」
「そうしていくべきですね」
「そうですよね、外見は怖くても」
 それでもというのだ。
「心はです」
「最高です」
「外見で判断して欲しくないです」
「あらゆる生きものについてそうですが」
「ゴリラもです」
「こんな素晴らしい生きものはいない」
「そのことを知って欲しいので」
 だからだというのだ。
「私はお話していきます」
「宜しくお願いします」
「我々もそうしています」
「ゴリラの為に」
「そうしています」
「観て下さい」
 フィリップスはボボを観て周りに話した、すると。
 ボボは友達を木の枝に乗せてあげていた、それを観て誰もが唸った。
「こうです」
「こうしてあげるのがゴリラです」
「他の生きものにここまで優しい」
「それがですね」
「ゴリラですね」
「そうですね、ですから」
 それだけにというのだ。
「皆に知って欲しいです」
「ゴリラの優しさを」
「繊細さと気遣いを」
「是非です」
「そうしていきましょう」
「是非共」
 フィリップスはまた言った、そして。
 自分達もボボ達のところに行った、ボボ達は自分達に愛情を持ってくれている彼等をだった。
 親し気に迎えた、彼等は何処までも優しく聡明で穏やかであった。


これ以上はないまでの優しい生きもの   完


                  2022・6・25
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