霊峰編 決戦巨龍大渓谷リュドラキア 其の七
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グの双刃による艶やかな乱舞を披露していた。ネブラシリーズ一式の防具を纏う彼女は、妖艶な笑みを浮かべて鬼人の如き連撃を放っている。
「あらあら……苦しいんですの? 毒を吐き出す生き物のくせに、毒に侵されて苦しんでおられますの? うふふっ、可愛いですわぁ……滑稽ですわぁ……!」
「……ヴェラ、お前なぁ……」
毒液を放つ習性を持ちながら、毒属性の武器によって地獄の苦しみを味わっている数頭のイーオス。その様を嗜虐的な笑みを浮かべて見つめているヴェラの貌には、隣に立つクウドも微妙な表情を浮かべていた。
――そして、そんな彼らのサポートを受けて。ドスイーオスの懐に辿り着いていたエクサとジュリィは、渾身の一撃を放たんとしている。
「皆っ……ありがとう! このチャンス、必ずモノにして見せるッ! 行くよジュリィッ!」
「言われ……なくたってぇぇえッ!」
剣と盾に分かれていたエクサのレックスディバイドIが、斧モードへと「合体」し。ジュリィはガトリングランスを腰だめに構えて「突撃」の姿勢を取る。
「……おぉおおおーッ!」
「でぇやぁぁあぁあッ!」
その状態から放たれる最高火力の一撃。属性解放斬りと、全速力での刺突が、同時にドスイーオスの眉間へと炸裂したのだった。
そこから飛び散る激しい鮮血と悲鳴の咆哮が、その威力を何よりも物語っている。そして彼らは、ここに来てもなお慢心することなく――「追撃」の道を邁進するのだった。
「よぉし、効いてるッ……! 皆ッ、一気に畳み掛けろぉおおーッ!」
フィレットの狐刀カカルクモナキII。カヅキのユクモノ太刀。イーヴァのウォーメイス。ルドガーのレッドビート。ガレリアスのディアブルジート。エレオノールの蒼剣ガノトトス。ヒスイの鋸斬りヒ首【直参】。ベンの里守用防衛鉄笛I。鬼人化したヴェラのヴェノムウィング。斧モードに合体した、クウドのポイゾナスベイルI。
そしてエクサのレックスディバイドIと、ジュリィのガトリングランス。それら全ての得物が、「怯み」という致命的な「隙」を見せたドスイーオスへと向けられたのである。
斬撃、打撃。狩人達は持てる力と技を尽くし、1分1秒でも速くドスイーオスを討伐するべく、全ての神経を「攻撃」にのみ注いでいた。だが、その「焦り」は回避や防御を疎かにしてしまう。
「ぐっ……あぁあぁッ!?」
反撃の体当たりに対する反応が遅れてしまった彼らは、全員まとめて吹き飛ばされてしまった。激しく吹っ飛ばされ、石畳に叩き付けられてしまった彼らの防具には、すでに幾つもの亀裂が走っていた。
「こ、この威力ッ……こいつは、まさか……!?」
「くッ……どうやら、その『まさか』のようだなッ……!」
このドスイーオスが持つ攻撃力は、その異様に
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