霊峰編 決戦巨龍大渓谷リュドラキア 其の六
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
れでも、毎日のように採掘に勤しんでいる彼女には、決して退けない理由がある。運良く手に入った「さびた槍」の強化に、「鋼龍」クシャルダオラの素材が必要となっているからだ。?
「……こうなったら、何がなんでも生き延びてやるんだからっ! 行くよエクサ、あんたも覚悟決めなっ!」
「おっ、ジュリィもなんだかやる気じゃんっ! よぉし、一緒に仕掛けるよっ!」
「その前にあんたは足元ちゃんと見ろっ!?」
例え不利な地理条件だろうと、決して負けられない理由。それぞれの胸にその炎を灯して、2人の美少女は大槍と盾斧を手に、ドスイーオスが率いる群れへと向かって行く。?
「……! 見ろ、エクサとジュリィが突撃する気だぞ!」
「あの位置からか!? 危険過ぎるぞ、あんな淵で! もし弾かれて体勢を崩されたら……!」
「私達もカバーに向かうぞ! 2人が危ないッ!」
「分かったッ!」
その状況を目にしていた2人のハンターは、活路を開こうとしているエクサ達を援護するべく動き出していた。青年の手にあるディアブルジートの先端部が火を噴き、美女が握っている蒼剣ガノトトスの刃がイーオスの首を刎ねる。
仲間達の救援に向かう2人の剣士は、上位昇格を目指して研鑽を重ねて来た技を存分に振るい、眼前の敵を瞬く間に屠っていた。
(……未だ、私は若輩の身。だがこの手で助けられるものがあるなら、私はそれに応えるだけだ……!)
「角竜」ディアブロスの素材を元とする、ディアブロシリーズ一式の防具。その鎧で全身を固めているガレリアス・マクドールは、同素材で構成されたディアブルジートによる刺突で眼前のイーオスを蹴散らしていた。
砂漠の村で生まれ育った彼が険しい生い立ちの中で得た、195cmはあろうかという頑強な肉体は、身の丈を大きく超えるガンランスを軽々と使いこなしている。
友のためならばと己の危険すら顧みないその人格も、戦いの日々の中で培って来たものなのだろう。
「……私達ハンターを、無礼るなよッ!」
エクサとジュリィの進む道を切り拓くべく、彼のディアブルジートは勢いよく火を噴いた。ガンランスの炸薬を全て使用する、フルバースト。起爆式の杭を撃ち込む竜杭砲、そして渾身の火力を解き放つ竜撃砲。
ガレリアスの十八番たるその連続攻撃が、行く手を阻むイーオス達を吹き飛ばしていく。だが、その快進撃はいつまでも続くものではない。ガンランスの炸薬が尽きれば、自ずとその砲火も止まってしまうのだ。
砲身内の炸薬を使い果たしたガレリアスに、他のイーオス達が群がって来る。だが、その大顎から毒液が放たれる前に――ディアブルジートの大楯から飛び出して来た美女が、己の大剣で勢いよく邪魔者達を薙ぎ払ってしまった。
「流石だな、ガレリアスッ! ……そ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ