女傑編 ウルトラバオロンファイト
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00mもの巨体を誇る、異様に大きな「蛸」そのものであった。
遥か昔にはコンパス島の近海にも生息していたという水棲怪獣「スダール」。それが、この一連の触手事件を起こしていた張本人だったのである。
「あれはスダール……!? 前世紀の資料写真でしか見たことがなかったが、まさかこの現代にも生存している個体が居たとは……!」
「感心してる場合じゃないわよ琴乃ッ! イヴァンナ、オリヴィア、エレーヌ! レーザー砲及び両翼ミサイル、安全装置解除! 全門斉射よッ!」
「了解ッ!」
砲身と砲塔本体が一体化された、機体上面の格納式板状無人高角レーザー砲。両翼下部に搭載されている大型ミサイル。その全ての火力を解き放ち、BURK爆龍は上空からスダール目掛けて一斉射撃を敢行する。
「デカいだけが取り柄の蛸風情が……このアメリア様を捕まえられると思ってんじゃないわよッ!」
長い触手を振り回し、BURK爆龍を叩き落とそうとするスダールだったが――BURKアメリカ支部最強のエースパイロットと謳われたアメリアが操縦するその機体を、ただ大きいだけの蛸が捉えられるはずもない。
「女達の怒り……篤と思い知りなさい、変態蛸野郎ぉおッ!」
凛風の雄叫びと共に、触手攻撃の隙間を縫うように飛ぶBURK爆龍の猛攻。その弾雨を浴びた100mの巨体は――あっという間に、レーザー砲とミサイル攻撃で木っ端微塵にされてしまうのだった。
その爆発の衝撃で激しく機内が揺さぶられ、女傑達の爆乳と巨尻がばるんっと大きく躍動する。白い柔肌から飛び散る汗の滴も、甘く扇状的な匂いを放っていた。
最初の爆撃を喰らった時点で、すでにスダールは瀕死だったのだろう。女傑達の怒りと殺意が込められた総攻撃は、反撃の隙すら与えないままこの決闘に幕を下ろしてしまった。
「……スダールの沈黙を確認。これでようやく、一件落着ですね」
劉静のその呟きが、戦いの終焉を告げていた。圧倒的な勝利を掴み取った7人の女傑は、安堵の笑みを浮かべて胸を撫で下ろす。
その汗ばんだ肉体から分泌される芳醇なフェロモンの香りが、この機内に充満していた。
リゾート施設に向かう途中の道でも、幾度となく現地の男達に声を掛けられることがあったのだ。もしこの場に1人でも男性が居たならば、決して正気では居られなかったことだろう。
「ふぅっ……思ってたよりも随分と手こずったわね。さぁ皆、帰ったらバレーの続きよ! 勝ったチームがパフェ1年分……あだっ!?」
「任務報告が先に決まっているだろうが、馬鹿者! そもそも我々は休暇で来ていたわけではないのだぞ!」
「こっ、琴乃のケチー! せっかくの……せっかくの南国リゾートなのにぃーっ!」
「ふふっ……凛風様ったら、相変わらずなのですから
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