女傑編 ウルトラバオロンファイト
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らし、ボールの応酬を繰り返していた。
「本当に……これでっ! 食い付くんでしょうねっ!?」
「食い付くさ……! 施設のオーナーによれば件の触手は、このビーチで遊んでいた『女』を集中的に狙っていたという話だ! 今の私達はまさに、絶好の撒き餌というわけだなッ!」
「……確実に痛め付けられるような弱い相手を狙う。卑劣にして、残忍の極みですね。決して許してはおけません」
「しかも、BURKハイドランジャーを警戒して一向に姿を現さないなんて……つくづく腹立たしい輩ですことっ!」
不幸中の幸いと言うべきなのか、現時点ではまだこの事件に関する「死者」は出ていない。だが、このまま件の触手を放置していてはそれも時間の問題であろう。
すでに何人もの負傷者が出ていることに怒りを募らせていた6人の美女は、無意識のうちに鋭いスパイクを打ち出すようになっていた。例え今が貸切状態ではなかったとしても、その殺気を目の当たりにすれば男達も声を掛けようとは思わなくなるだろう。
――そして、6人のビーチバレーがさらにヒートアップしかけていた、その時。
「きゃぁああっ!?」
「くぅうっ……!? き、来たかッ! 皆、気を付けろッ!」
海辺から飛んで来た蛸の足のような触手が、素早く這い出て来たのである。瞬く間に琴乃達の白い脚に絡み付いたそれは、ぬるぬるとした粘液を帯びていた。
「ひ、ぃっ……!? き、気持ち悪いっ!」
「なんなんですの、これぇっ!」
その粘液によって滑りやすくなっていた触手は、肉感的な脚から徐々に琴乃達の全身へと絡み付いていく。不規則で不気味なその動きに、エレーヌとオリヴィアは可憐な貌を引き攣らせていた。
「くぅうっ……こ、こいつらは……!」
「我々の、体液をっ……!? んぉっ!?」
脹脛から太腿へ、太腿からさらに上へ。それは文字通り、彼女達の肉体を隅々まで舐め回しているかのような挙動だった。女性の肉体から分泌される液体に執着しているのか、その先端は特に汗ばんでいる腋や、足の指や裏をちろちろと舐めている。
「……はぁうっ!? や、やめっ……!」
「うそっ、やだっ!? そ、そんなところぉっ……!」
さらに触手は、ぴっちりと張り付いている競泳水着の「内側」にまで滑り込もうとしている。隙間なく密閉されたその「内側」で熟成されている、甘美な汗の匂いに吸い寄せられているのだ。
全世界のBURK隊員にとっては「高嶺の花」という言葉すら及ばない、「生ける女神」。そんな6人のエリート美女達が持つ極上の肉体と色香は、怪獣すらも惹き付けているのか。
このままでは――競泳水着の下に隠された、「絶対不可侵の領域」に侵入されてしまう。鼠蹊部や乳房の周りを這いずり回る触手の動きに、
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