相手が悪い
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<エコナバーグ>
リュカ達は劇場から退散しようとしている。
劇場内は飲食が出来る事になっているのだが、碌な食べ物も無いし飲み物は殆ど酒…
しかも有料で、値段が割り増し…
極めつけは元カノーツ&エイカーファンが、隙あらばリュカに擦り寄ってくる為、大変居心地が悪いのだ!
「客として来たのに、歌って帰るってどういう事?」
「リュカ…格好良かったわ?」
「ええ!凄く素敵でした?」
文句を言いながら歩くリュカの右腕にはビアンカが、左腕にはハツキが抱き付きフェロモンを過剰に分泌させている。
リュカ達が出入り口前の受付を通り過ぎようとした時、若い受付嬢が行く手を遮り話しかけてきた。
「お楽しみ頂きありがとうございます。本日の『カノーツ&エイカー 歌謡ショウ』の観賞料は50000ゴールドです。お支払いをお願いします」
「な!?か、金取るなら最初に言ってよね!何処にも何も書いて無いじゃない!」
50000ゴールドと法外な値段に、アルルが驚き激怒する。
「書いて無くても決まりです。ショウを観たら、料金を払うのが当然でしょう!お支払い頂けないのであれば、此方としても実力行使に出ざるを得ませんが…」
アルルを始め、皆が実力行使に実力行使で対抗するつもりであったのだが…
「あはははははは!払ってやろうよアルル。ただ見は良くない!正当な言い分だ!」
「そちらの紳士様はご理解しておいでの様で…」
「リュ、リュカさん!?」
リュカの言葉に皆が驚く…ビアンカ以外が。
「そう…ただ見はダメだ!僕も先程、ステージで歌を披露したんだよね…」
「は…はぁ…」
受付嬢は不思議そうにリュカを見る。
「まぁ、3曲だけだから、オマケしても良いよ。…500000000ゴールドに!」
「ご、5億!!!?」
法外という言葉がアホくさくなる金額を提示するリュカ…
「払えよ!あのチンケなショウに50000払ってやるから、僕の『超イケメン歌手 リュー君オンステージ』に500000000ゴールド!払わないと実力行使に出るぞ!」
「な、何をふざけた事を…勝手に歌っただけでしょう!」
「『ショウを観たら、料金を払うのが当然でしょう!』って事だよね。払えよコラ!」
先程まで笑顔だったリュカの顔から笑顔が消え、無表情だった受付嬢の顔から恐怖が滲み出てきた。
「オ、オーナー!オーナー!!」
受付嬢は慌てて奥に向けて叫ぶ。
奥からはオーナーらしき小柄で目つきの悪い男が、大柄で筋肉質な男を4人従え現れた。
「おやおや…どうしましたか?トラブルのようですねぇ…」
「そ、その…此方のお客様が…」
受付嬢はオーナーに近付き、小声で状況を説明する。
話を聞いたオーナーは、顔を青くしリュカへと向き直る。
「非常識な…そんな子供の理屈が
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