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昭和PCゲーム
第一章

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                昭和PCゲーム
 六十になって定年してだった。
 榊鉄平はシルバーウォークに入りこれまでよりも時間が出来た。それでパソコンでゲームをすることが増えたが。
 孫のまだ小学生の勇作が彼がしているゲームを観ていた。
「お祖父ちゃんそれ何てゲーム?」
「これはザナドゥっていうんだ」
 鉄平はゲームをしつつ話した。
「勇作の父ちゃんがまだ生まれていなかった時のゲームだ」
「そんな昔のゲームなんだ」
「ああ、あの頃はパソコンも色々でな」
 鉄平は昔を懐かしむ顔で話した、もう六十を過ぎているが顔は多少皺がある位で髪の毛は多少白くなっている位だ。一七五程の背で背筋もしっかりしていて均整の取れたスタイルで大きな目が印象的な顔立ちも若々しい。
「今みたいにウィンドウズだけじゃなかったんだ」
「昔はそうだったんだ」
「それでゲームもな」
 そのザナドゥ、二等身の主人公をキーで操るゲームをしつつ話す。
「こんな感じでな」
「お祖父ちゃんやってたんだ」
「ああ、懐かしいな」
 祖父は笑顔で楽しみながらプレイを続けて孫に話した。
「面白いぞ」
「そうなんだ」
「ああ、昔のゲームはこうだったんだよ」
 笑いながら話す、このザナドゥの他にもだ。
 鉄平はハイドライドやメルヘンヴェール、その他にもオホーツクに消ゆ等をして遊んだ。そんな彼を見てだ。
 息子の准一若い頃の父そっくりでその血を自分の息子にも受け継がせている彼がこんなことを言ってきた。
「昔のゲームってそんなにいいか?」
「ああ、いいぞ」
 今はハイドライド3をしている、そのうえで鉄平は息子に答えた。
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