第一章
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小柄でも問題にならない
大石真一郎の背は一六二程だ、小さな黒目がちの目と高めの鼻に整った顔立ちをしている。大学の野球部ではセカンドである。
その彼が八条グループ内の企業が所属しているチームで形成している日本のプロ野球組織の一つァ地上リーグの一つにドラフト指名されたと聞いてだ。
母は驚いて夫に言った。
「あなた真一郎がよ」
「ああ、プロからドラフト指名なんてな」
乳も驚きを隠せていない。
「八条リーグのな」
「信じられないわね」
「そうだな、あの背でな」
「あの、お兄ちゃん」
妹で高校生の麻実、兄と同じ位の背でアイドル並に整った顔特に大きな丸い明るい感じの目とセットした茶色の髪と大き目のピンクの唇が印象的な彼女も言った。
「大丈夫なの?プロっていったら」
「僕よりも大きな人ばかりだね」
「というか普通でもよ」
妹は兄に言った。
「お兄ちゃん男の人の間ではね」
「小さいね」
「今時一六二なんて」
それこそという口調だった。
「かなり小さいわよ」
「自分でもわかってるよ」
「それでプロなんて大丈夫?」
かなり疑っている言葉だった。
「確かに足の速さと守備と意外なパンチ力は言われてるけれど」
「プロとして通用するか7」
「ええ、通用しなかったら八条リーグはその企業でずっと面倒見てくれるのよね」
「少なくともグループの中でね」
「だから将来の不安はないけれど」
それでもというのだ。
「プロ野球選手としてどうなのか」
「不安かな」
「ええ、その背でね」
即ち体格でとだ、妹も不安であった。
だがチームの方は是非と言って契約金は出してくれてやはりプロで通用しなくともグループで働かせてくれるので。
家族も納得した、こうして彼は入団したが。
「大丈夫か?」
「あの背で」
「プロって大きな選手ばかりなのに」
家族はまだ不安だった、だが彼はキャンプの練習の時から注目されていた。
兎角足が速い、しかもだった。
「凄い守備だな」
「打球反応がよくてグラブ捌きも安定している」
「チームプレイも頭に入っている」
「しかも肩も強い」
「今うちのチームセカンドがいないしな」
「あいつをレギュラーで使うか」
早速こうした話が首脳部から出た、それでだった。
オープン戦で起用してみるとだった。
守備範囲は広くエラーもなく他のポジションの選手達とも連携が出来ていた。バッティングはバントも上手でかつパンチ力もあり。
「打ってもいいな」
「打ってから一塁までの時間も速い」
「これは内野安打もいける」
「トップバッターいけるか?」
「一番セカンドで起用するか?」
こう話してだった。
彼を開幕一軍でスタメンにした、するとよく打って塁
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