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あいつの女ということに強引にさせられて
第3部
3-1

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 4月になって、私は正社員として、働き出した。だけど、焼き鳥串のほうは、注文が減る一方だった。そんな中でも、新しく出した直売所のほうは順調で、店長にめいりさんがなっていた。それと、工場のほうが暇になってきたもんだから、何人かのパートさんがそっちに周っていた。だけど、穣一郎さんも、仕方ないからと安い工賃でスーパーの仕事取ってきていたのだ。

「すぐり もう一軒 新しい店 出そうと思うんだ 今のままだと、工場の仕事、減るばかりでな しばらく、飲食業界はダメだよ」

「うん 私ね チキンカツもいいんじゃあないかなって思ってるんだよ 小ぶりのものと、夕食用の大きなもの 鶏肉って安上がりだし、揚げ物って主婦にとったら面倒じゃぁない」

「そうか じゃぁ 新しい店には それもメニューにくわえるか 今度は、マンションとか公団住宅の多い所にするつもりなんだ」

「いいかもね じゃぁ 私 そこに勤めようかなー」

「ダメ すぐりは 僕の傍に居なきゃー それと 工場のほうも仕切ってもらわなきゃー」

「そんなこと言って 工場の中では、私に無愛想なんだものー」

「うーん わざとだよ 仲が知られてしまったらやりにくいだろー」

「なんだけどねー」

「今度の休み 来てくれるんだろう?」

「うーん いいけど・・」

 私は、少し、躊躇していたのだ。きっと、することになるんだろうから・・だけど、まだ、あそこが何となくヒリヒリしている感じがしていて、怖かったのだ。

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