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おぢばにおかえり
第七十話 詰所はお家その七

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「ですから」
「九州には元々縁があって」
「好きなんです」
「成程ね」
「それで天理のラーメンも」
 彩華の大蒜が効いたラーメンもというのです。
「好きですよ」
「基本ラーメン好きなのね」
「はい、おうどんもお蕎麦も好きで」
「麺類好きなのね」
「パスタも」
「本当に何でも好きなのね」  
 新一君の好みが一つわかったと思いました。
「前にうちてオムライス美味しそうに食べてたけれど」
「オムライスも好きですよ」
「そうなのね」
「まあ基本何でも食べます」
「好き嫌いないの」
「そうなりますね」
「それはいいことね」
 お話を聞いてこれはいいことだと思いました、食べものの好き嫌いはやっぱりないに越したことはないからです。
「おみちに向いてるわね」
「出されたものは何でも食べるですね」
「残さずにね」
「残したら勿体ないですからね」
「禅宗はもっとはっきりしてるみたいだけど」
「おみちでもですね」
「何といっても勿体ないから」
 この考えが強いからです。
「ちゃんとね」
「残さず食べないと駄目ですよね」
「新一君そのことは合格ね」
「それはいいことです。それでなんですが」
 ここでにこにことして言ってきました。
「ちょっと食べに行きません?」
「この流れだとラーメンよね」
「はい、今から」
「また急ね」 
 この子のそれはいつものことにしてもです。
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