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展覧会の絵
第四話 インノケンティウス十世像その十
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普通にゲームをしている。しかしすぐにだった。
 立ち上がりそのままだ。店を出る。十字はその彼等を尾行する。
 四人は店を出て何とだ。塾の裏手に向かった。十字はそれを見て怪訝な声を漏らした。
「おかしいな」
 何故おかしいかというとだ。
「彼等が塾生とは思えない。それに裏手に入るなんて」
 このこともわからなかった。彼にとっては。
 だがそれでもだ。その彼等はだ。
 塾の裏手の扉に入った。扉には鍵がかけられていたらしい。
 だがそれでもだ。その鍵を開いてだ。
 そのうえで塾の中に入った。しかもその扉にまた鍵をかけなおしてだ。
 そこまで見てだ。十字は仮面の裏で顔を顰めさせた。そうしてだ。
 一旦教会に帰った。もう夜遅く既に塾の表玄関は閉じられている。そしてその裏手も今入れば四人に見つかると思いだ。それで今は帰ったのである。
 そのうえで神父にこのことを話す。彼の考えを聞きたくだ。
 二人はまた礼拝堂で話す。十字架の主の前で向かい合って立ちだ。そのうえでだ。
 その神父はだ。こう彼に答えたのだった。
「確かにおかしいですね」
「そう思うんだね。貴方も」
「はい、その四人の不良達ですが」
「塾生に思えるかな」
「まだ塾生の名簿は確めておられませんね」
「明日調べようと思ってるけれどね」
 だが、だ。それはまだなのは確かだった。
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