第一章
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純情チャラ男
八条バーガー営業部の社員青柳孔明の後輩西幼常は茶色の髪の毛をホスト風にセットしている、細面でサロンまで行って日焼けさせていてだ。
ファッションはスーツでも色々着崩していてアクセサリーも着けている、口調も学生の様である。いつも生真面目な服装で眼鏡と七分三分けでスーツを真面目に着こなしてアクセサリーなぞ何処にもない青柳とは対照的だ。
そのファッションと口調をだ、青柳はいつも注意しているが。
「いいじゃないっすか、今は自己主張の時代っすよ」
「サラリーマンだからな」
「サラリーマンらしい恰好っすか?」
「そうだ、そんな高校生みたいな恰好でどうするんだ」
「あっ、俺のこれカリスマホストイメージしてます」
西は明るく返すのが常だった。
「いけてるっすよね」
「だからそれはだ」
「サラリーマンらしくないっすか」
「真面目な服装じゃないとな」
さもないと、というのだ。
「相手先の人も困るだろ」
「けれど俺ぴしっとしてるところはしてるっすよね」
「ああ、時間厳守でな」
青柳も彼の長所は認めた、よく見ているので。
「報告、連絡、相談もな」
「してるっすね」
「事前の準備も怠らないし勉強もしてるっすな」
「締めるところは締めるのが本当に恰好いいっすから」
「普通に喋る時は喋って挨拶もしっかりしてるしな」
「だからいいっすよね」
「けれどそのホストみたいなファッションがな」
まさにそれがというのだ。
「よくないからな」
「だからこれは自己主張っすよ」
そこは笑ってスルーしてだった。
西は相変わらずのファッションと口調で働いていた、だがやることはやっていたので青柳も周りもいいとした。
そんな中でだった。
西は長期のアメリカでの仕事から帰ってきたリンダ=バース蜂蜜色の見事な髪の毛を後ろでまとめ青くはっきりとした目と透き通る様な肌に長身で見事なスタイル特にミニのタイトスカートからのタイツに覆われた脚線美が目をひく彼女を見てだった。
西は茫然とさえして言った、
「あの人滅茶苦茶奇麗っすね」
「バースさんか?うちのホープだよ」
「そうっすか」
「八条大学で抜群の成績でな」
「俺達の先輩っすね」
二人もこの大学出身であるのだ。
「それでっすか」
「ああ、それでうちの企画部に入ってな」
「そこでもっすか」
「ホープなんだよ」
「しかも滅茶苦茶美人さんっすね」
「?お前まさか」
「ドストライクっす」
西の目は完全にハートマークになっていた、そのうえでの言葉だ。
「俺あの人に相応しい人になるっすよ」
「っておいお前今何言った」
「だからあの人に告白するっすから」
だからだというのだ。
「その時オッケー貰えるようにっす」
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