第一章
[2]次話
時々のささやかなプレゼント
大学生の遊佐修二は自宅近くのコンビニでアルバイトをしている、大学生活以外の時間はかなりあるので空いている時間は大抵店に入っている。黒髪を短くカットしていて細面で長身の穏やかな顔の青年である。
その彼が働いている店にだ、毎日来る客がいるが。
毎日夜にペットボトルのお茶を買っていく、やや白いものが混ざった髪の毛を真ん中で分けている眼鏡をかけた細い温厚そうな顔の痩せた初老の男性だ。背は一七二程だ。
その客を見てだ、後輩の店員が言ってきた。
「あの、今日はです」
「ペットボトルとなんだ」
「猫缶買っていかれました」
「時々買っていくよね、あの人」
遊佐は後輩に返した。
「お茶以外にね」
「猫缶買って行かれますね」
「そうしてるよね」
「猫飼ってますね」
「そうだね」
間違いなくとだ、遊佐は後輩に答えた。
「あの人は」
「そうですね」
「それがプレゼントになるならね」
それならというのだ。
「いいよね」
「そうですね、結構いい猫缶ですし」
「あの人猫可愛がってるみたいだね」
「そうだね」
後輩とそんな話をした、そうしてだった。
その客を毎日見ていた、そんな中でだった。
遊佐が日曜の朝から店に入ってだった、今は駐車場を掃除しているとだった。
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