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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第115話:連帯にも限度はある
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リスだったが、1人奏だけはどこか納得できない様子で手を挙げた。
「ちょっといいか?」
「何ですか、奏さん?」
「そのダインスレイフ? って奴なんだが、具体的にどんなリスクがあるんだ?」
装者の中でただ1人、奏はシンフォギアを纏う際のリスクを颯人に肩代わりされている。もしその対価と言うのが、シンフォギアを纏っていなければ耐えられないレベルであると言うのであれば、奏は計画に賛同する事は出来なかった。
「……ダインスレイフの能力は『誰もが心の奥に眠らせる闇を増幅させ、人為的に暴走状態を引き起こす』と言うものですので、モジュール起動の際には装者は自身の心の闇を向き合う事になります。それに強い意志で耐えれば――」
そこまでエルフナインが告げた所で、奏は手をパンと叩いて話を中断させる。突然の奏の行動にエルフナインが驚きに目を丸くしていると、奏は手をひらひらと振った。
「そういう事ならアタシはパスだ。モジュール無しにしてくれ」
「え!?」
「奏!?」
「当然だろ。アタシの受けた負担は全部颯人に行くんだ。ただでさえ颯人に負担を掛けてるのに、この上心の奥の闇だ何だまで押し付けたら……」
もしかすると、それが引き金となって颯人の魔力の暴走を引き起こすかもしれない。そうなれば、颯人は死にファントムが生まれてしまう。
そう思うと奏はモジュールを受け入れる訳にはいかなかった。
「ふむ……確かに、装者でもない颯人君が装者に向けた負担をこれ以上受けてはどうなるか分からないな」
「でも、それじゃあ奏先輩だけそのままで戦わなきゃならなくなるじゃないか。大丈夫なのか?」
「おいクリス? そりゃ言外にアタシが足手纏いになるって言ってるのか?」
「あ、いや、そう言う訳じゃ……」
しかし全体的な評価で言えば、奏だけ火力の低下が起こるのは免れないだろう。何しろ奏だけ強化されないのだ。火力が不足するのは避けようがない。
だが逆に言ってしまえば、それ以外の装者達は強化できるという事。仕方がないかと奏に関してはあきらめムードが発令所に漂い始めた。
その時、勢いよく発令所の扉が開き了子とアルドが入って来た。
「心配ご無用! ちゃ〜んと考えは用意してあるわ!」
了子とアルドの2人が勢いよく入ってきた瞬間、奏は僅かに息を呑んで静かに素早く颯人の後ろに隠れた。奏の行動に颯人は思わず苦笑しつつ彼女の肩を叩く。
「おいおい、まだ引き摺ってるのか?」
「ちょっと……」
どういう事かと言うと、先日のマリアに勝手にLiNKERを分け与えた事であの後了子だけでなくアルドからも厳しく叱られたのだ。了子からは未調整のLiNKERが人体にどれだけ有害で、マリアをどれだけ危険な目に遭わせたかという事を。
アルドから
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