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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第115話:連帯にも限度はある
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言い得て妙だ。オートスコアラーだけでも厄介だと言うのに、この上魔法使いまで抜いてキャロルに直接挑むのはなかなかに骨が折れる。
「オートスコアラーに関しても、スペックを始めとした詳細な情報は僕にも記録されていません。ですが……」
「シンフォギアも凌駕する戦闘力から見て、間違いないだろう」
「へっ! 来るなら来いってんだ。次はギッタンギッタンにのしてやるよ」
双方の戦力差を鑑みて、翼がオートスコアラーの能力に険しい顔をしていると奏が強気な口調で右の拳を左の手の平に叩き付けながら言った。その言葉に颯人は無言でサムズアップする。
彼だって、次にビーストと相対した時は負けるつもりはない。再戦の機会があれば次は勝つつもりだった。
若い戦士達の戦意を前に、弦十郎が頷きながら口を開く。
「超常脅威への対抗こそ、俺達の使命だ。この現状を打開する為、エルフナイン君に計画の立案があった」
弦十郎の言葉に、その場の全員の顔がエルフナインに向く。
全員の視線が自分に向いた事に、エルフナインの顔が引き締まる。
と同時に、発令所正面のモニターに大きく『PROJECT IGNITE』と言う文字が表示された。颯人達の視線が、エルフナインからモニターの方へ移る。
「……”プロジェクト・イグナイト”だ」
その後、モニターには計画の詳細がエルフナインの説明と共に表示され奏達装者に伝えられる。
プロジェクト・イグナイト…………それは端的に言えば、シンフォギアの暴走を意図的に起こしそれを制御する事でシンフォギアを強化しようというものである。
以前フロンティア事変の中で、響が起こした暴走のメカニズムを解析・応用し、暴走状態のパワーを使いつつも三段階のセーフティーを掛ける事で理性を保てるようにすると言うのが目的だ。
その話を聞き、装者達は素直に感心した。
「イグナイトモジュール……こんな事が、本当に可能なのですか?」
話を聞く限り確かに凄い事だが、そんなに上手い話があると俄かには信じられない。装者達の疑問を、慎二が代弁するように口にした。
「錬金術を応用する事で、理論上不可能ではありません。リスクを背負う事で対価を勝ち取る……その為の魔剣・ダインスレイフです」
エルフナインはそう言って一応の太鼓判を押す。なるほど確かに、大きな力を得る為に相応のリスクを払うと言うのは通りだ。寧ろ対価無しでそんな力が得られると言われたら、逆に怪しくて使えない。俗に言うタダより怖い物はない、と言う奴だ。
これに加えてギア自体にも改修を加え、アルカノイズの解剖器官の攻撃に耐えられるようにする。そうすれば、キャロル達に対抗する事も十分に可能だ。
今後の戦いに希望が見えてきた。そう思った翼とク
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