第六百六十一話 朝に思うことその十七
[8]前話 [2]次話
「やはり必要じゃ」
「そうなんですね」
「そしてじゃ」
博士はさらに話した。
「当時の日本では少将以上は天皇の承認が必要であった」
「陛下のですか」
「将官以上は直任官であった」
「天皇陛下が直々に任命される」
「そうしたものであった」
「それは大きいですね」
野上君もそれがわかって驚いた。
「陛下直々とは」
「そうであるな」
「そうですよね」
「だからじゃ」
「秋山閣下も乃木大将も凄かったんですね」
「それだけの地位になったがな」
尚若い頃は西南戦争で連隊旗を奪われたことを悔やみ自暴自棄になったのか放蕩であったという。そこから行いをあらためたのだ。
「質素でじゃ」
「そんなの食べていたんですね」
「それで奮発であった」
日の丸弁当でというのだ。
「普段は稗飯であった」
「もう将軍の食事でないですね」
「昔のな」
「陛下直々に任命された様な人の」
「だからわしも驚いた、しかし白米はな」
この食べものはというのだ。
「やはりな」
「それだけだとですね」
「よくない、それは言っておく」
「そうなんですね」
「食事はバランスよくじゃ」
こう言ってそうしてだった。
博士は朝食を食べていった、大量の多くの種類のあるそれを満喫したのだった。
朝に思うこと 完
2022・3・24
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ