第二章
[8]前話
「あの、店長さんって」
「いい人だろ」
「はい、作るラーメンも絶品ですが」
これはもう言うまでもなかった、夏輝がこれまで食べた店のラーメンの中で最も美味いのではと思える位だ。
「絶対に怒らなくて」
「親切で思いやりがあってね」
「物凄く優しいですね」
「そうだよな」
「噂ではです」
夏輝は両親が言ったことを話した。
「滅茶苦茶怖いって」
「言われるよね」
「そうなんですが」
「それは見た目だけだよ」
笑ってだ、先輩は夏輝に話した。
「それはね」
「それであんなこと言われるんですね」
「けれどその実はね」
「凄くいい人ですね」
「そうなんだよ」
こう夏輝に話した。
「だから岩村君も安心してだよ」
「ここで、ですね」
「働いてね」
「そうします、あんないい人なら」
夏輝は笑顔で言った。
「やっていけます、そして店長さんの為に」
「頑張るね」
「そうしていきます」
こう言ってだった。
彼は先輩の店員と共に店長の為にもアルバイトを頑張っていった、そうしているうちにだった。
店の外にも玄田の本当の姿が伝わってだった、夏輝の両親も言った。
「これまで怖いと思っていたけれど」
「違うみたいね」
「ご近所も言ってるな」
「ラーメンは美味しいし物凄く優しい」
「かなりいい人だってな」
「そうらしいわね」
「あんないい人いないよ」
夏輝もこう言った。
「俺いつもよくしてもらってるからな」
「そうみたいだな」
「あんた行く時も帰る時も何時も明るいし」
「いい職場みたいだな」
「そうした職場にしてくれる人なのね」
「そうだよ、人は外見じゃないんだよ」
夏輝は笑って話した、そしてそんな玄田の為になろうとアルバイトを頑張るのだった。
後に玄田自身から聞いたがその巨体はアメフトをしているからだった、アメフトで得た体格は人を守る為に使えと尊敬する人に言われたとのことだ、その話を聞いて夏輝はやはり人は外見ではないと思ったのだった。
怖いラーメン屋の親父は 完
２０２２・６・１９
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ﾍﾟｰｼﾞ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿ｻｲﾄ〜
利用規約/ﾌﾟﾗｲﾊﾞｼｰﾎﾟﾘｼｰ
利用ﾏﾆｭｱﾙ/ﾍﾙﾌﾟ/ｶﾞｲﾄﾞﾗｲﾝ
お問い合わせ
2024 肥前のﾎﾟﾁ
しおりを解除