溢れる気持ち
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。
商店街のほうを見ていると、様々なものや人で溢れかえっていた。
取り敢えず武器は最初のがあるから問題ないので、先に消耗品のポーション等を買っていくことに決め、近くの多分NPCであろう商人に声をかけた。
「「すいません、ちょっといいですか!?」」
・・・?辺りを見渡す。しかし声の主がみつからない。
なんとなく下を見ると、あっさり声の主は見つかった。
何かこっちを睨んでいるっぽいが全然怖くない。むしろ微笑ましいぐらいだ。
身長はぎり150あるかないかぐらいで、くりっとした小動物を連想させるような目にサラサラの髪をサイドポニーにしている。
明るいお日様のような髪色は、見ているこっちが暖かくなるような不思議な効果(?)を持っていて見ていて自然と眠たくなってくる。
あまりの眠気にあくびをしてしまうと、その少女が
「人の顔見てあくびするなんて失礼でしょうっがっ!」
と言って脛を蹴ってきた。
思わず現実のノリで「いってぇー!?」と叫びそうになったが、少女からなんとなくまたうるさいっと言われブチ蹴られそうだったので自重した。
なんとか冷静になり、改めて少女を見る。小さい体と相まって如何にも背伸びしている姿がとても微笑ましい。
そんな彼女を見て俺は思わず
「可愛えぇ」 と呟いてしまった。
しかも間の悪いことに聞こえてたみたいで、
「は、はぁ!? ///」
と耳まで真っ赤にしてあっさりフリーズしてしまったようだ。
どうやら見た目とは裏腹に耐性がないようだな。
この状況で悪戯するのも面白そうだが、今はやめておこう。
なんだか申し訳ない気もするが、俺はここに来た本来の目的をはたすとしようか。
・・・・・・・・・・。
「こいつ、まだフリーズしてやがったのか?」
俺は目的のポーションを買い戻ってきたんだが、この子はまだ依然ラグっているらしい。
「可愛いっていわれた・・・。」とずっとうわ言のように呟いている。
混乱させたのは一応俺が原因っぽいのでどうにかしようと思い、取り敢えず声を掛けることにした。
「おーい、お――い!」
「可愛いって・・・はっ!?」
「はあ、やっと気が付いたか?」
俺が近づき顔を覗き込むような形でそう声を掛けると、少女は「ッッツ!!!」と声にならない悲鳴をあげて一目散にどっかにいってしまった。
「何だったんだいったい?」←主人公は生粋のフラグメーカーで天然
まあ気にしていても仕方がないので、当初の目的通り圏外に行こうとした瞬間、目の前を青い光に包まれた。
『はあぁ!?』という声虚しく俺ごとZinは始まりの街の鐘の前に放り出された。
「一体なんだってんだ!?」
にして
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