溢れる気持ち
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に遭遇するのだった。
11時15分。俺はその時に学校で授業を受けていた。
俺は塾に通っていたので、学校の問題は簡単に出来てしまった。
そして、ふと窓に目を向けたんだ。その時に俺は奇蹟と遭遇した。
空から、儚く、そしてとても切ない白い雪が舞い降りてきたのだ。
たった、数分間のことだった。
だけど、彼女が死んだ時間に降りだしたということは多分奇蹟といってもいいだろう。
俺はその時に、彼女が泣いているのかな?と思ったのを今でも憶えている。
だが、この時に俺は彼女の心情について考えたのである。
轢かれた時、どんな気持ちだったのだろうか。また、その犯人のことをどう思ったのだろうかと。
多分、悲しかったのだと思う。優しい先輩だったらしいし、親孝行出来ずに、悲しんでいたんじゃないだろうか。
それとも、友達ともう一緒に入れない事にか。
それは彼女しか知り得ないだろう。
* * *
S I D E Z i n
「ふぅ・・・」
俺はそう言うと、意識を過去から現在へと移動させる。そして息をゆっくり吐きだす。
肺の中の空気がなくなっていくような感じになる。その後、俺はゆっくりと、鼻を動かし空気を摂取する。
システム上息をしなくても大丈夫だから関係ないかもしれないが、何時もの日課なので俺はもう一度深く深呼吸した。
「こんなとこでも夢なんか見るんだな」
と自嘲気味に呟いた。
そして少し程まだ過去を思い出している意識を今の状況に対応出来るように気を張る。
ゆっくりと体を動かし、周りを見渡す。
何時もと変わらない宿の風景が目に飛びこんできた。
「取り敢えず起きるか。」
ベットから出て簡単にシャワーを浴び、簡単な飯を作る。最近はこの時間が一番至福に感じてきている。
「よし、今日も頑張るか!」と自分に喝を入れつつ、朝食を食べようとしたところでドアからコンコンッとリズミカルな響きのノックが聞こえてくる。
「はぁーい、今あけやーす」
といい、マグカップをおいて俺はドアへと向かう。
「うっす。どうした?」
目の前にいる、全身黒づくめのプレイヤーKirito(キリト)に向かってそう言うと、
「いや、飯食いたいだけど下の店の奴もう飽きたからさ・・・良かったら飯貰えないかなぁと思ってな。Zinの飯上手いからさ。」
と言ってきた。
こちらもそんなことを言われちゃあ断るわけにもいかないし、俺はいつものように
「解ったからそこでも座って待ってな、すぐ用意するから。」
といいながら簡易キッチンのほうに向かう。
「いつもすまないな」とすかさずキリトが謝ってくるので、
「俺も困ったときには頼りに
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