第十一幕その六
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「さもないと駄目ですね」
「全くじゃ」
王様もその通りだと答えます。
「それがわし等の忘れてはならんことの一つじゃ」
「そうですよね」
「それはオズマ姫も同じでじゃ」
「ドロシー王女達にしても」
「そうでなくてはな」
「ここまでいい国にはなっていないです」
「ええ、そのことはね」
王女も言ってきました。
「何といってもね」
「忘れてはいけないよね」
「ワンマンで一度決めたことを変えないということは」
このことはといいますと。
「人の話を聞かないで頑迷で自分の間違いを認めない」
「そういうことであるな」
「そんな人はね」
それこそというのです。
「人の上に立ってはいけないわ」
「そうじゃな」
「そんな人程ミスをして」
「責任を取らんのう」
「絶対にね」
「わしもそう思うぞ」
王様もです。
「まことにな」
「私も同じ考えよ」
「だからそうはならんな」
「そんな人はオズの国にいないしね」
「うむ、誰一人としてな」
「あえて言うなら前のノーム王ね」
かつてのラゲドー氏だというのです。
「あの人はワンマンで」
「一度決めたことは変えなかったのう」
「つまり人の話を聞かないで頑迷でね」
「自分の間違いを認めなかった」
「だからノームの国も大変だったわ」
そうなっていたというのです。
「本当にね」
「そうであったな」
「けれどカリフ王になって」
「あの人はそこまで悪くないからのう」
「だからね」
「ノームの国もよくなった」
「そうよ、だからそんな人は」
ワンマンで一度決めたことは変えない、悪い人の場合は人の話を聞かないで頑迷で自分の間違いを認めない人はです。
「人の上に立ってはいけないわ」
「というかそんな人とは関わりたくないね」
王子はこうも言いました。
「そもそもね」
「大抵の場合は悪い人だから」
「そんな人はね」
「間違ってもトップにしたらいけないし」
それにというのです。
「関わってもね」
「よくないわね」
「自分の間違いを認めないけれど」
それでもというのです。
「責任は絶対にあるよ」
「その責任も取るか」
「間違いを認めない人は責任を取らないよ」
それもしないというのです。
「そうだとすると」
「責任はね」
「他の人に押し付けるよ」
「そうよね」
「それで自分はその場に居座り続けるから」
「関わってはいけないね」
「かつてのノーム王と同じだね」
王子もこう思うのでした。
「そうなってはいけないし」
「関わってもね」
「いけないよ、そしてそんな人が大事なのは」
それは何かといいますと。
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