第三章
[8]前話
「そこで世界的な人脈も築いて」
「その人脈でいい選手集めるの」
「そうする様にするんだ、そうしてだ」
「阪神を優勝に導くのね」
「フロントとしてな、だから僕は今こうして勉強するんだ」
「その努力実るといいわね、まあヤクルトに勝つよりもまずはカープね」
「カープにも勝てる様にするんだ」
こう言ってだった。
幸一は勉学に励み続け実際にオックスフォードに入った、そこでも優秀な成績を収めそうして人脈も築き。
阪神タイガースのフロントに入った、そこで人脈も駆使して阪神を強くしたが。
弁護士になっていた梨子に高校の同窓会の時にぼやいた。
「何で優勝出来ないんだ、阪神」
「ヤクルト今年優勝しそうね」
「どうしてあんなに打たないんだ」
「いや、甲子園の魔物とケンタッキーのおじさんのせいでしょ」
梨子はクールに答えた、今ではすっかり大人になっている二人だが幸一の外見は変わらない。梨子は色気が凄いことになっている。
「もう」
「オカルトか」
「否定する?」
「否定しない、しかし僕は人脈を駆使してな」
そうしてというのだ。
「凄い助っ人をどんどん入れて最新の設備やトレーニング形式もだ」
「オックスフォードで築いた人脈でよね」
「手に入れて言っているが」
「それじゃあどうにもならないのよ」
「魔物とおじさんはか」
「そうよ、残念だけれどね」
「おのれ、折角勉強してオックスフォードまで行ってだ」
努力してというのだ。
「阪神に入ったのに」
「阪神には憑いてるのよ」
「そうか、しかしオックスフォードのあるイギリスはオカルトにも強い」
「祓ってもらうのね」
「そちらも人脈がある、やってやる」
阪神の為にとだ、彼は誓ってだった。
実際に大学時代の人脈を使ってだった。
高名な除霊師に来日してもらった、そうしてだった。
阪神は毎年優勝する様になった、尚その魔物とケンタッキーのおじさんは東京ドームに行った。そして巨人は万年最下位になった。
幸一はその状況を見て今度はスマートフォンで梨子に言った。
「ガリ勉をしてよかった」
「大好きな阪神毎年優勝する様に出来てね」
「そうだ、勉強すればだ」
「それは絶対に報われるのね」
「そうなるんだ」
強い声で言った、彼は今学生時代必死に勉強してよかったと思っていた。そして梨子と話した跡しい結果を見ると。
阪神は巨人を四十対零で下していた、その結果を見て余計によかったと思ったのだった。愛する阪神の姿を観て。
ガリ勉で悪いか 完
2022・6・18
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ