第百二十二話 闇、近付くのことその九
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く大地の力を使われる」
「あいつと戦いたいって思ってるんだよ」
彼は彼でそう思っているのだった。
「それでシェルミーはあの髪が立ってるな」
「あの方とですね」
「戦いたいと思ってるからな」
彼女はそちらだった。
「クリスはあの炎の奴な」
「草薙京、彼ですね」
「面白いよな。因果って世界も超えて俺達を闘わせるからな」
「はい、そしてあのオロチの血を忘れた」
「あいつだな」
「八神庵もまた来ていますし」
「あいつは俺達とつるむ様な奴じゃないな」
社もそのことを実感する。
「絶対にな」
「そうですね。しかし」
「仕掛けるか?あいつにまた」
「いえ、それはもうしません」
それはだというのだ。
「それにレオナですね」
「あいつにも失敗したしな」
「はい、それもありますが」
「あいつは血が暴走したら無差別だからな」
「それでは計算できません」
戦いに関してだ。それならというのだ。
「ですからとてもです」
「そうか。わかったぜ」
「彼については何もしないことです」
また言うゲーニッツだった。
「野獣を飼い慣らすことは難しいものです。しかもそれが狂気のものなら」
「無理だと思った方がいいな」
「そうした野獣は殺すしかありません」
実に淡々とだ。ゲーニッツは言うのだった。
「そういうことです」
「よし、じゃあここはあいつも他の奴等もまとめてな」
「全て。消し去りましょう」
こんなことを話していた彼等だった。そのうえで連合軍の陣地に近付く。
だがそれはだ。陣地から離れた場所の仮面の男に見られていた。
紅い鬼を思わせる仮面を着け白い服を着ている。その彼が彼等を見てだ。
「間に合ったか。それではだ」
こう呟いてだ。彼は連合軍の陣に向かう。空では一つの黄色い星がその瞬きを強めていた。
第百二十二話 完
2011・11・8
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