暁 〜小説投稿サイト〜
少女は 見えない糸だけをたよりに
10-4

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 すみれさんと打ち合わせすると、朝10時にはうちの商品を積み込みたいと言っていたので、9時から作ることに決めた。そして、お店の改装を3月の中頃を予定して、3月20日の際オープンを目指すことにした。お店の中もショーケースを長くして、テーブルを撤去して、一面に海の絵を描いた壁に向かってのカウンター形式にして6人ほどが簡単な飲食をできる形に、サンドの種類も増やして、バナナとレモンのジュースも用意する計画だ。営業時間も10時から6時までに変更した。

 ある日、背が高くて頑丈そうな女の子が顔を出して

「お姉 明るくていいお店やん」と、すみれさんに声をかけてきた。

「うん 清潔そうなお店でしょ」と、すみれさんはすぐに応対していて、私と奈々ちゃんに向かって

「私の妹 今年、短大卒業するから、うちのパンを売るんだって 今、軽トラを注文しているとこ ここのワッフルサンドも取り扱うんだよ 高校の時、バスケットやってたから、丈夫そうでしょ」

 確かに、すみれさんよりも大きくて丈夫そう。だけど、顔だちはすみれさんに似ていて、やっぱり美人なんだ。

「吉沢かんなです よろしく、お願いしますね ここのワッフルサンド おいしくてね 私 大好きなんです 頑張って売りますね」と、丁寧に挨拶をしてきた。

「この子ね 他人から指図されるのって嫌だからって 自分で稼いでみたいんだって  だからね 今も、朝早いのにうちのパンを焼くの手伝ってくれているのよ」

「うわー そうなんですかー じゃー 張り切って作らなきゃーね でも、やっぱりすみれさんに似て綺麗な人なんですねー」と、奈々ちゃんも

「そんな風に言ってもらえるとうれしいー でも、私、お姉みたいに上品じゃぁないですよー 運動部で言葉も悪かったから・・えへー」

なんかきさくな人なので、私は、すごく好感が持てた。
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