第二十五話 満足している姉その五
[8]前話 [2]次話
「幾らこのワインが好きでもね」
「それでもなのね」
「お茶漬けがお握りが食べられたら」
美奈代はこうも言った。
「私は幸せだしね」
「お姉ちゃん基本お米派だしね」
「昔お米食べたら馬鹿になるとか先進国は皆パンとか言ってた東大教授いたけれど」
「科学的根拠ないわよね」
「ないどころかこの人お金貰って言ってたから」
「ああ、学校の先生あるあるね」
富美子は美奈代の話に冷めた目で応えた、そこにはこれ以上はないまでの侮蔑それも冷血なそれがあった。
「何か変なこと言ってたら」
「変な思想崇拝していたりね」
「過激派とかと関係あって」
「それでよ」
「お金貰ってるのね」
「東大教授っていっても」
日本で一番レベルが高いとされている大学でその立場にあってもというのだ。
「人格者か」
「そうとは限らないわね」
「むしろ東大教授って権威を悪用して」
そのうえでというのだ。
「碌でもないことを吹聴してね」
「信じさせるのね」
「そんな人多いから」
大内兵衛、坂本義和、日高六郎、和田春樹といった輩共だ。大内はハンガリー動乱でソ連を擁護しハンガリーを百姓国と罵倒している。
「要注意よ」
「それでその人もなの」
「誰かからお金貰ってね」
「パン関係の人?」
「多分ね、それでよ」
「そんなこと言ってたの」
「けれど科学的根拠なかったから」
その実はだ。
「お米を食べてもよ」
「頭悪くならないわね」
「それで先進国どうとかは」
「食べもので決まらないわね」
「そうよ」
その実はというのだ。
「その教授今は絶対に地獄に落ちてるから」
「嘘吐いたから」
「そう、それでね」
その為にというのだ。
「閻魔さんに舌抜かれてるわ」
「実際にそう言われる人いるなんてね」
「もう学校の先生とか運動家なんてね」
それこそというのだ。
「よく政治家が嘘吐きって言われるけれど」
「そうした人達の方が嘘吐き多くて」
「マスコミ関係だと特にね」
とりわけというのだ。
「多いから」
「皆死んだら地獄に落ちて」
「舌抜かれてるわ」
「そうなっているわね」
「そういう悪質な嘘を吐く人こそね」
金を貰ったりしてだ。
「悪人なんでしょうね」
「正真正銘の」
「北朝鮮は地上の楽園って言って」
美奈代はチーズを食べつつ話した、スーパー等で売っているプロセスチーズだ。銀紙を取るとそこから白い三角形で端が丸いチーズが出た。
「それであっちに行かせたのよ」
「北朝鮮に」
「あっちが祖国の人と家族ね」
「確か帰国事業って言ったわね」
富美子もその話を聞いて話した。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ