第七十話 詰所はお家その三
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「別にね」
「先輩としてはですか」
「言うことはないわ」
「そうなんですね」
「ええ、私も今は詰所にいるけれど」
「先輩はいいんですね」
「そこまで言わないわ」
確かに図々しいと思いますがそれでもです。
「流石にね」
「そうですか」
「まあ確かに詰所に馴染み過ぎだけれど」
このことは否定出来ないと思ってまた言いました。
「それでもね」
「じゃあこれからも」
「ええ、ただ新一君本当におみちに馴染んでるわね」
私はあらためてこのことを感じました。
「教会でずっと住んでいる人みたいよ」
「これでも一般の信者の家ですよ」
「そうなのよね」
「ええ、これが」
「その割にはね」
私が見てもです。
「かなりのものよ」
「そうだとしたらどうしてでしょうか」
「お導きね」
もうここでの返答は一言でした。
「やっぱり」
「それですか」
「ええ、新一君がそこまで詰所に馴染んでいるのも」
「お導きですか」
「親神様からのね」
「天理高校に通っていることもですね」
「全部ね。新一君はどうも」
私がふと思ったことです。
「かなりのお導きとお引き寄せがあるわね」
「だから今ここにいて先輩ともお話してるんですね」
「結果としてそうなるわね」
私も否定出来ませんでした。
「考えてみたら」
「そうなんですね」
「それでご守護もね」
こちらもです。
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