Lv69 イシュマリア魔導院
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……マホキテ】
その直後、壺全体が紫色に怪しく輝いた。
そして俺はここで、悪魔の壺の特性を思い出したのであった。
(これは不味い……魔法は厳禁だな。ザキを使われちまう。ン?)
などと思ったのも束の間であった
なんとシャールさんがお構いなしに呪文を唱えたのである。
「メラミ!」
「え! ちょっ、ちょっと待って!」
だが俺の静止もむなしく、魔法は発動する。
大きな火球が悪魔の壺に向かって放たれたのだ。
火球は悪魔の壺に直撃した瞬間、壺の中へと吸い込まれるように消えていった。
そして、それと連動するかのように、悪魔の壺はニヤリと笑い、白く輝いたのであった。
どうやらMPの調達が完了してしまったようだ。残念。
悪魔の壺は今の攻撃に喜び、ピョンピョンとバッタのように素早く飛び回っていた。
【キャキャキャ】
その姿は最高にハイってやつだと言わんばかりであった。
(あ〜あ……吸収しちゃった。なんか、アシュレイアの時もこんな展開あったような気がするな。まぁそれはさておき……ヤバいぞ。今ので、ザキに必要な魔力は得られたはずだ。もはや、なりふり構ってられない。コイツを速攻で仕留めないと……でも、コイツってほとんど攻撃魔法効かなかった気がするぞ……という事は、取れる手段は物理攻撃オンリーやんけ……)
俺がそんな事を考える中、シャールさんは首を傾げた。
「あら、メラミが消えちゃったわ。どういう事かしら」
(この人……色んな意味で怖いわ)などと思いつつ、俺は彼女に言った。
「メラミは消えたのではなく、奴に吸収されてしまったんですよ。奴が使ったマホキテという呪文は、自分に放たれた魔法を魔力として吸収してしまうんです。ですので、魔法は厳禁ですよ。奴に全部吸収されてしまいますから」
「へぇそうなの……貴方、物知りねぇ。アシュレイアとの戦いの時も、魔物の使った魔法を知っている風だったし……」
シャールさんはそう言うと、流し目を俺に向けてきた。
確実に何かを怪しんでる視線であった。
ちょっと喋りすぎたようだが、今はそれどころじゃない。
「その件については後で話します。今は奴を倒すのが先決です。早く倒さないと死の魔法が飛んできますから」
俺はそう言って奴を見た。
悪魔の壺は今も尚、はしゃぎながら飛び回っている。
「早く倒さないと死の魔法ねぇ……仕方ないから、そうしてあげるわ。で、どうやって倒すの? アイツはすばしっこそうだから、ちょっと面倒だわよ」
俺はそこで魔光の剣を手に取り、ライトニングセーバーを発動した。
ピシューというあの起動音が室内に響き渡る。
「今の奴は、これで始末するしかありません。これは魔法じゃないので効果がある筈です……多分」
「なら、ここは貴方に任せるわ。私は何を
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