暁 〜小説投稿サイト〜
絶撃の浜風
外伝 赤城編 05 佐世保沖海戦とティレニア海海戦(U)
[10/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
母機動部隊として支那事変で多くの貴重な経験を積まれました。その後加賀さんたちには空母機動部隊の何たるかを全て叩き込まれています・・・今の私があるのは、御三方の指導の賜物ってやつですよ」


「まぁ、赤城には、あぁ〜〜〜っという間に抜かれてしもうたけどな。ホンマ敵わんわ」


龍驤は、その当時の事を思い出し苦笑いする


「私は条約前の起工だったし、龍驤ちゃんは条約後の空母保有枠があまりなかった頃の起工だったから、どうしても小さな艦体になっちゃって・・・・あまり赤城ちゃんの参考にはならなかったと思いますけどね」



(2021年12月27日 執筆)

懐かしそうに話す鳳翔は、どこか嬉しそうだった


「ホンマ、立派になったもんや・・・真珠湾の時は、鳳翔なんか泣いとったもんなァ」


「そんな事もありましたね・・・・でも、加賀ちゃんには本当に頭が上がりませんでした。一番大変な思いをしたのは、間違いなくこの子ですから」


そう言いながらもう自分より大きくなった加賀の頭を撫でる鳳翔。加賀もまんざらでもない様子であった



「・・・・誰かがやらなければならない事でしたし、それがたまたま私だったというだけの事です」






「・・・あの・・・それってどういう事ですか?」



これは聞き捨てならないとばかり、妙高は尋ねる。それに対し、赤城はこう、答えた





「加賀さんは・・・・私たち空母として生まれた存在に、どうあるべきかの《道》を示してくれたんですよ・・・・蒼龍たちや・・・そして翔鶴たちにもね・・・・」



「・・・・・《道》・・・ですか・・?」



「空母機動部隊の戦い方を模索しそれを編み出したのは加賀さんです。友永や村田たちも、言ってみれば加賀さんの子供たちみたいなもんですから・・・それに・・・」


赤城は続ける


「それに、加賀さんは戦いの中で航空母艦のあるべき姿を見出し、それを体現するためにその身を何度も切り刻まれました・・・・言うなれば、戦う実験空母でした」


ちょっと暗くなりそうな話の流れを龍驤が断ち切る



「けどな・・・・その甲斐あって、加賀は世界に先駆けて、《空母の一つの完成形》に到達したんや! その後に建造される空母は、みんな加賀をお手本にしたんやでぇ!」



そして赤城は言う



「お手本なだけじゃありません・・・・並み居る艦娘の中で・・・・最強なのは私ではなく加賀さんです・・・・・今でも私の前に高く聳え立つ目標なんですから」



 それを聞いて、それまで黙って話を聞いていた加賀がようやく口をはさむ



「それは・・・どうでしょうか? 少なくとも、今
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ