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絶撃の浜風
外伝 赤城編 05 佐世保沖海戦とティレニア海海戦(U)
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の陸上戦力が地中海を取り囲むように投入されていた

 だがこれらの軍隊は地中海に背を向け、その銃口は陸へと向けられていた。海岸線より10km以内の地域が第一種戦闘区域に指定され、軍関係者以外の立ち入りが厳しく制限されていた

 
 これ程厳重な情報管制を敷いているのである。何か大変な事が起きようとしているのは、誰の目にも明らかだった



しかも・・・



 不思議な事に、何故かコルス島やイタリア半島本土には戒厳令は敷かれておらず、軍隊もまばらに展開しているのみで、普段とは大きな違いはなかった





 もう7年もナポリ統連合軍司令部麾下で第10駆逐艦戦隊を率いてきたグレカーレには、その理由がはっきりとわかっていた・・・・














「・・・・・・【イタリアの至宝】・・・・確かに、あれがもう一度見られるなら・・・・・・」





「・・・・しほ〜〜〜?」




「・・・そっか・・・・シロはまだ見た事なかったわね・・・・・・見せてあげられなくて残念・・・」









 航行灯を落とし、人目を忍ぶように静かに航行する三隻の艦影と航跡は、やがて闇に溶けて見えなくなった












第10駆逐艦戦隊が現海域から離脱したのを確認した後、アクィラは総旗艦に指示を仰ぐ





「深海棲艦300隻・・・・ですか・・・・ちょーーーーーーっと多いですけど、大丈夫でしょう・・・・あなたなら・・・・」








「それでは、行きましょうか・・・・・・・ポーラ・・・」








「・・・・・・・・・・」




「ほらっ、いい加減機嫌を直しなさ〜い・・・・行きますよ?」


「・・・やっぱりぃ・・・何だかポーラ、気が乗らないですぅ・・・・・・」


「今更何言ってるんです? ほぉら、シャンとしなさい!」


「何ですかねぇ・・・・あの島には、何かとーーーーーってもイヤなものを感じますぅ」


「何です?・・・それ?」




 彼女たちの今回の任務は、ウスティカ島北東部に在住する要人の警護と、深海棲艦軍300隻の撃滅であった。但し、要人の素性は伏せられており、接見も固く禁じられていた


 ポーラは、ウスティカ島に潜む何か・・・・いや、本作戦における護衛対象である要人を本能的に嫌悪していた・・・・護衛対象には誤爆を防ぐためのマーカーが取り付けられており、現在それは島の北東部に留まったまま動きはない。任務の詳細を知らされていない彼女たちには、それが一体誰なのかは知る由もないのだが・・・・・ただ・・
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