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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
第百二十話 于吉、埋伏を作らんとするのことその十一
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うです」
「えっ、そうなの」
「はい、星の動きを見ていますと」
 鳳統もだった。星を見られる。それで言うのである。
「こちらの星達は何一つとして落ちませんが」
「それはいいことよね」
「はい、そして妖星達もです」
 こうだ。鳳統は眉を顰めさせて話す。
「全く落ちていません」
「全くですね」
「はい、ですから戦いはです」 
 赤壁で終わらないというのだ。
「そうなりそうです」
「そうなの。まだ戦いが続くのね」
 劉備は暗い顔になり述べた。
「早く終わって平和になって欲しいのに」
「平和は勝ち取るものです」
 魏延は両手を拳にして強い声で言った。
「ですから我々も」
「勝ち取るのね」
「はい、そうしましょう」
「少なくともあの人達の好きにさせたら」
 劉備はこれまでの司馬尉達との多くの戦いや暗躍のことを思い出してだ。この答えを出した。答えはそれしか見出せなかった。
「この世界は」
「そうです。全てが破壊されます」
「そうなってしまうことは間違いありません」
 孔明と鳳統もこのことを言う。
「ですから。何としても勝ちましょう」
「彼等に」
「そうね。絶対にね」
「それとです」
 徐庶もいた。彼女もまただった。
「私も星を見ていたのですが」
「黄里ちゃんは何を見たの?」
「私達の傍に黄色い巨大な星が現れました」
「黄色の?」
「そして青と赤、白い星達を護る様な場所にいました」
 そうなっていたというのだ。
「その星が現れたのです」
「そうなの」
「はい、この星が誰なのかはわかりませんが」
「一つ大きなことをするのね」
「その様です」
「他に誰かいるのかしら」
 劉備は少し考える顔になって述べた。
「ええと。そういえば月ちゃんが何か」
「そこまではわかりませんでした」
 徐庶もだ。首を捻り困った顔で述べた。
「ですが悪い星ではありませんでした」
「それはなのね」
「何をするのかはわかりませんが」
 星達も何かをだ。劉備達に知らせていた。戦いのこと、そしてまた誰かが来ることをだ。彼女達に静かに知らせていたのだった。


第百二十話   完


                         2011・10・20
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