第十幕その二
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「嬉しい限りですね」
「こんなに沢山の数と種類がありますから」
神宝はマカロンを食べています。
「かえって困る位ですね」
「一体どのお菓子を食べたらいいか」
カルロスはキャラメルを食べています。
「困る位ですね」
「そこが困りますね」
ジョージはタルトを食べながら言います。
「それ位ですね」
「全くだね、飲みものは水道の蛇口から出るけれど」
王子はホットレモンティーを飲みながら言いました。
「この水道もいいね」
「野みたいものが出ますからね」
「蛇口を捻った時に飲みたいと思ったものが」
「だからジュースも出ますし」
「紅茶もコーヒーも出ますね」
「コーラやサイダーも」
「そんなのだから」
それでというのです。
「かえってね」
「何を飲みたいか」
「それを考えてしまいますね」
「何かあり過ぎてもですね」
「困りますよね」
「何を飲んで食べたらいいか」
「全くだね、けれどね」
王子はこうも言いました。
「何を食べたいか飲みたいか悩むことはね」
「いいことですね」
「幸せなことですね」
「それもまた」
「そうですね」
「そうなる方がいいですね」
「そうだよ、なくて困るよりもね」
それよりもというのです。
「あり過ぎて悩む」
「その方がいいですね」
「ないよりも」
「それよりもずっといいですね」
「それも遥かに」
「そうですよね」
「そうだよ、ないよりある」
王子はドーナツを食べつつ言いました。
「その方がね」
「ずっといいですよね」
「本当にないとどうしたらいいか」
「困ってしまいますから」
「だからある方がいいですね」
「ないよりも」
「なくて困るよりあって悩む方がいい」
王子は一言で言いました。
「オズマ姫もそう考えていてね」
「それで、ですね」
「ある様にしたんですね」
「オズの国を」
「色々なものがある」
「そうしたんですね」
「そうだよ、だからね」
それでというのです。
「オズマ姫もそうした政治をしているんだ」
「そうなんですね」
「あって悩む」
「何を食べて飲んだらいいか」
「それで悩む」
「そうした風にされてるんですね」
「いいことだね、オズの国はね」
この国はというのです。
「ないよりある」
「そのことを目指して」
「そして実現してですね」
「それを保ってるんですね」
「それがオズマ姫の政治ですね」
「そうですか」
「そうだよ、政治は目指して実現して」
そしてというのです。
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