第四百九十九話 集結ーコンセントレーションーその九
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「だからだ」
「私はですか」
「本心から感謝していてだ」
そうしてというのだ。
「言っているな」
「そうですか」
エレンはギルタンに言われてだった。
クローディアの目をあらためて見た、そうして言った。
「言われてみますと」
「そうだな」
「はい、何か怪しそうで」
それでいてというのだ。
「その実は」
「違うな」
「本心からですね」
「そうした人だな」
「そうですね」
「うちの会長はそうだ」
レスターもその通りだと話した。
「一見企んでいるだろ」
「それがですね」
「実際にそうでもな」
例え本当に企んでいてもというのだ。
「いい人なんだよ、いつも俺達のことを考えてくれていてな」
「動いてくれますか」
「自分でもな、だからな」
それでというのだ。
「俺達も頼りにしてるんだ」
「そうなのですか」
「正直俺達の会長さんでよかったと思ってる」
レスターはクローディア自身にも話した。
「いい会長さんだよ」
「お腹の中は真っ黒ですが」
「そうは言ってもな」
その実はというのだ。
「いい人だよ」
「そこまで間違った評価をされると困りますね」
「そう言っても周りは違うさ」
「そうですか」
「ああ、これからも何かあったら言ってくれよ」
「クローディアはいい娘よ」
ミーナも笑顔で話す。
「真面目で誠実で優しくてね」
「はい、こんないい人がいてくれて有り難いです」
ペリーヌも言うことだった。
「私達の仲間に」
「しかも頭が切れる」
二ノ宮は不敵な笑みだった、そのうえでの言葉だ。
「そこもいいことだな」
「ちなみにこの人下衆だけれど根はそんなに悪くないわ」
葉月クルミはエレン達に二ノ宮のことをこう話した。
「お金は好きだけれどね」
「まあこれ位はいいだろ」
ヤミも二ノ宮について話した。
「人間としてな」
「人間でいればですね」
エレンはヤミの人間という言葉に反応した。
「いいんですね」
「それが最低限だろ、悪魔の力を使ってもな」
ヤミはアスタを観つつエレンに話した。
「心が悪魔になるとな」
「いけないですか」
「ああ、これは種族として悪魔じゃなくてな」
「心がですね」
「そういうことだ」
「実はヤミさん達の世界にはそんな国があるのよ」
リアスがエレンに深刻な顔で話した。
「スペード王国って言ってね」
「悪魔がいる国ですか」
「ええ、正真正銘のね」
「心が悪魔になっているんですね」
「私達も悪魔だけれどまた違うのよ」
彼等とはというのだ。
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