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イベリス
第五十四話 雨が降る中でその九
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「けれど絶対にカルシウム不足よね」
「その意味で栄養バランス悪いわね」
「やっぱり食べものはバランスよくたっぷりね」
「ビタミンも繊維も蛋白質も」
「そのカルシウムもで」
「脂分だってね」
「ヒトラーも菜食主義だったけれど」
 このことは異説も出ている、実はハムやソーセージは食べていたという説もあるのだ。だが側にいたグーデリアンという将軍が菜食主義だったと自身の回想録ではっきりと書き残してもいる。
「栄養バランス悪かったみたいだしね」
「そういえば菜食主義の人ヒトラー言わないわね」
「この人の名前出さないわね」
「お坊さんはそうだとか言うけれど」
「それでもね」
「評判悪いからね」 
 それも世界的にとだ、咲も言った。
「それも滅茶苦茶」
「悪の独裁者だからね」
「沢山の人を殺した」
「そんな人だからね」
「評判も悪いわよね」
「やっぱり」
「だからかしら」
 咲は考えつつ述べた。
「ヴィーガンの人も誰それが菜食主義だからいいとか言っても」
「ヒトラーは言わないのね」
「あの人甘いもの好きだったらしいけれどね」
「菜食主義でしかもお酒も煙草もしなかったらしいけれど」
「それでもね」
 尚且つ衣食住は簡素で女性にも清潔で底意地の悪いこともしなかった、私人としての彼は批判される要素は乏しかったと言えるだろうか。総統として税金は納めず蓄財はしていたが自身の贅沢に使った形跡も全くなかった。
「菜食主義だったけれど」
「それならヒトラーも言わないとね」
「実際そうだったならね」
「ちゃんとね」
「ヴィーガンの人達もね」
「兎に角人に強要して暴力まで振るうのが」
 咲としてはだった。
「困るわ」
「暴力振るったらアウトよね」
「もうその時点でね」
「本当にどんな素晴らしい思想でも」
「自分でそう思っていてもね」
「それじゃあカルトでしょ」
 人に強要し暴力まで振るうならというのだ。
「もうね」
「そうよね」
「強要して暴力振るったらね」
「暴走したらね」
「法律でもないのに」
「そうなったら自分達が正しいことをしていると思っても」
 暴走した時点でというのだ。
「もう正しくないでしょ」
「そうよね」
「咲っちの言う通りよね」
「もうその時点でね」
「そうなるわね」
「むしろ悪でしょ」 
 暴走して暴力を振るったならというのだ。
「正しいと自分が思っていても」
「もうね」
「暴力は駄目でしょ」
「暴走したらね」
「ちゃんと理性持たないと」
「それがないと正義じゃないでしょ」
「漫画とか小説の定番よね」
 まさにというのだ。
「自分はいいことしていると思ってね」
「それでとんでもないことしてる悪役いるわよね」
「自覚なしにね」
「暴走してね
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