第九幕その十
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「川がね」
「お水ですから透けているので」
「まるでガラスだよ」
「そういえばガラスみたいですね」
「この橋はね」
「そうですよね」
「ガラスの橋もあるけれどね」
オズの国にはです。
「こうしたね」
「お水の橋もですね」
「あるんだ」
「それはお伽の国だからですね」
「そう、じゃあ今はね」
「普通の橋では見られないものをですね」
「見てね」
そうしてというのです。
「先に進もうね」
「わかりました」
「そうしよう、あとね」
王子はさらに言いました。
「オズの国には氷の橋もあるしね」
「その橋もあるんですか」
「それにエメラルドの橋もね」
「あっ、エメラルドの都にですね」
「あるよ」
「そうなんですね」
「中には物凄く奇麗なお城を築いている王様もおられるから」
こうした人もおられるというのです。
「オズの国にはね」
「あの、その人ってまさか」
「ルートヴィヒ二世っていう人ですから?」
「ドイツにおられた王様で」
「物凄く奇麗なものと音楽が好きで」
「争うことが嫌いな人でしたね」
「そうなんだ、背が高くて物凄く美形で」
そうしてとです、王子も答えます。
「穏やかで気品のある人でね」
「その人ならそうですね」
「僕達もその人のことは聞いています」
「とてもお顔が整っていて」
「奇麗なお城が好きで」
「ワーグナーという人の音楽が好きでしたね」
「そして舞台も好きでね」
そちらもというのです。
「よく観劇されているよ」
「そうなんですね」
「あの人もオズの国におられるんですね」
「そしてお城を築かれて」
「音楽と観劇を楽しまれて」
「そうして過ごされているんですね」
「お顔はとても男性的な整った顔立ちなんだけどね」
モジャボロもこの王様のお話をします。
「とても繊細で女性的な人だよ」
「繊細なんですね」
「そうした人なんですね」
「物凄く男性的な奇麗さですけれど」
「お心はそうですか」
「女性的なんですか」
「そうなんだ、そのこともね」
その繊細で女性的なお心もとです、モジャボロは皆と一緒に橋を渡りながらそのうえでお話するのでした。
「注目されているよ」
「そうなんですね」
「じゃあその人ともお会いしたいですね」
「オズの国におられるなら」
「そしてそのお城も観たいですね」
「そうしたいですね」
「是非そうし給え」
教授も五人に笑顔で言いました。
「あの王様はとても素晴らしい人だからね」
「そうなんですね」
「そんなに素晴らしい人なんですね」
「じゃあ一度お会いしたいです」
「本やテレビでどういった人か聴いてますけれど」
「その人ご自身にも興味がありますので」
「あのお城は芸術的にも素晴らしいから
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ