第百二十話 于吉、埋伏を作らんとするのことその二
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「今じゃあっちで楽しくやってるみたいだしな」
「それなら仕方ないね」
「ああ、あいつだけに絞る」
社もだ。決めたのだった。
そしてそのうえでだ。自分から于吉に対して言った。
「俺達はそれでいいぜ」
「わかりました。それでは」
「問題は何時仕掛けるかね」
シェルミーはこのことについて言及した。
「問題はそれだけれど」
「事前に仕込むことが大事です」
于吉はそれが重要だというのだ。
「それでは」
「それではね」
ミヅキが出て来てだ。怪しく笑って言う。
「私が協力するわ」
「では私が行きましょう」
ゲーニッツだった。彼が出て来てであった。
「そうして仕掛ければいいですね」
「御願いできますね」
「そうさせてもらいます」
ゲーニッツは于吉に対して慇懃に一礼してだ。そうしてだった。
ミヅキと共に姿を消した。それを見送りだ。于吉は楽しげに笑って言った。
「これでよしですね」
「相変わらず楽しんでいるんだな」
グリザリッドがその于吉に対して声をかけた。
「次から次にか」
「戦いはそうでないと楽しくありませんから」
それでだとだ。于吉は言う。その彼に司馬尉が言った。
「では。ただ仕掛けるだけでは見破られるから」
「ここでさらにですね」
「私も行くわ」
楽しげに笑ってだ。こう言ってだ。彼女も同志達に話す。
「軍を率いてね」
「では私達も」
「御供します」
「ええ、そうしましょう」
妹達にも応えてだ。司馬尉は船団の一部を率いて連合軍に向かった。そうしてだった。
わざと大きく銅鑼を鳴らしてだ。攻めんとする。それを見てだ。
関羽がだ。すぐに劉備に報告した。
「義姉上、来ました」
「敵ね」
「はい、数は少ないですが」
それでも来たとだ。関羽は劉備に述べる。
「攻めて来ました」
「わかったわ。それじゃあ」
「出陣ですね」
「そして皆警戒態勢に入って」
劉備も強い顔で言う。
「若しかしたら敵が他にも来るかも知れないから」
「はい、それでは」
「私も行くわ」
劉備自身もだ。そうすると言って席を立った。そのうえでだ。
船に向かう。見れば既に多くの船が出港していた。指揮は于禁が執っていた。
「行くのです野郎共!」
「おうよ!」
「姐さん、それじゃあ!」
「敵の奴等を全員叩きのめして鰐の餌にするのです!」
戦の時の彼女の口調になっていた。
「御前等もうかうかとしてると!」
「へい、その時はですね」
「俺達も!」
「金玉ひっこ抜いて腑抜けにしてやるのです!」
こう言うのだった。
「そうされたくなかったら行くのです馬鹿共!」
「おうよ、行くぜ!」
「俺達もな!」
ジャックとミッキーもいた。その彼等が船に乗りだ。
そのうえで
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