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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
ハーケン会戦〜激突の時〜
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本当に運がよかったですわね。”」

「う、”運が良かった”って……!本気で言っているんですか……!?」

「貴女達なら、わざわざ最高ランクの猟兵達に制圧させなくても貴女達の実力だけで、クライスト君にここまでの傷を負わさずに制圧できたんじゃないんですか……!?」

微笑みながら答えたセシリアの答えを聞いたエミリーとテレジアは怒りの表情で反論した。



「ハア?何を寝ぼけた事を言っているんですか?何で私達が”敵兵”の為にそんな面倒な事をしてあげないといけないんですか。」

「あたし達はリィン達の突撃の支援で忙しかったってのもあるけど、”Z組”と違ってリィン達との関係も薄い人の為にそんな手間暇をかけろなんて、幾ら何でも図々しすぎるよ。」

「それに彼はエレボニア帝国軍の一員としてこの”大戦”に従軍しているのだから、当然”自身の戦死のリスク”も理解して従軍していたはずだよ。」

「そんな彼をセシリア将軍の心遣いによって、”生きた状態で貴方達の元へと返された”にも関わらず、そのような厚かましい事を言うなんて呆れるにも程がありますね。」

「”半殺し”は”俺達連合との戦争に勝つという愚かな考えでこの大戦に参加した代償”のようなものだ。――――――今も討たれ続け、敗戦すれば”捕虜”にされてしまうエレボニア帝国軍と比べれば、お前達の下で保護されることになるその男はよほど運がいい方だ。」

二人の反論を聞いたリシテアは呆れた表情で、アメリアとフランツ、イングリットはそれぞれ厳しい表情で反論し、ドゥドゥーは静かな表情で指摘した。



「セ、”セシリア将軍の心遣いによって私達の元へと返された”って事は……!」

「あんたが斑鳩の連中にヒューゴを”半殺し”にするように指示したのね!?」

リシテア達の話を聞いてある事に気づいたアリサは信じられない表情でセシリアを見つめ、サラは怒りの表情でセシリアに問いかけた。

「ええ。――――――これで、彼も連合との戦争に勝利しようとしているエレボニア帝国軍に協力する事がいかに愚かであるかを”身をもって思い知った”でしょうから、彼自身を蝕んでいた可能性もある”呪い”も解けていると思いますわよ。――――――さてと。それでは始めて下さい、ミスルギ殿、リー殿。」

「了解。――――――我ら斑鳩の力の一端、彼らにも教えてあげるといい。――――――殺さず、重傷を負わさない程度にね。」

「了解しました。――――――貴方方も”黒月”の恐ろしさの一端を彼らの身をもって教えて差し上げて下さい。――――――ただし、先程も言ったように殺さず、重傷を負わさない事は徹底してください。」

「ハッ!!」

「来るぞ……ッ!」

「”騎士団”、戦闘開始!何としても切り抜けてトワ達の加勢を
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