Lv68 破邪の刻印
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ンにお願いしたいのです」
アヴェル王子とウォーレンさんはともかく、俺の名前が含まれているのがよくわからんところであった。
「え? 我々にですか。しかし、回収といってもイシュマリアは広いので、相当日数が掛かりますよ。コータロー殿が持っているキメラの翼も、それほどの数はないと聞きましたし」と、アヴェル王子。
するとヴァリアス将軍は苦笑いを浮かべた。
「それなのですが……実はアレサンドラ家の長女アーシャ様が、キメラの翼の力を持つ古代の魔導器を持っておられるらしいので、ソレス殿下を通じてアーシャ様に借用できるかお願いしたのです。そしたら、自分とコータロー殿を同行させてくれるならと返事が来たものですからね」
どうやらアーシャさんが原因のようだ。
まさか本当にこの条件をねじ込んでくるとは……さすがアーシャ様である。
退かぬ媚びぬ顧みぬといった感じだ。
「ああ、そういう事ですか。しかし、それならば、なぜ我々も?」
「ミュトラの書は今まで、八支族と王家の者以外には人目に触れさせぬよう厳重に管理されてきました。ですから、ここはアズラムド国王の嫡男であるアヴェル王子に行って頂かないと、示しがつかない部分もあるのですよ。多くの民達にとってはまだ禁断の書物になりますのでね。それに……今、王都に御出でになられている太守は知っていますが、その家族や側近達はまだその事を知りません。ですから、ここはどうしても王子に行って頂かなくてはならないのです」
「確かに……そういう事なら仕方ないですね。わかりました。私がミュトラの書を回収してまいります」
「帰って来られたばかりでお疲れのところ申し訳ありませぬが、よろしくお願いいたします。アヴェル王子」――
その後、今後の事を少し話した後、俺達3人は部屋を後にした。
部屋を出た俺達3人はとりあえず、城内にある憩いの場みたいな所で立ち止まり、そこの長椅子に腰を下ろした。
周囲に誰もいないので、話をしやすい環境だったからだろう。
まずアヴェル王子が口を開いた。
「ふぅ……エドガー様達を救出したら、次はアレの回収か……色々と仕事があるな」
「ですな。しかし、アレの回収はヴァリアス将軍の言う通り、王子が行かないと不味いでしょうな。表向きは今まで通りという事ですのでね」
「だな……でもまだまだやる事が山積みだ。頭が痛くなるよ」
アヴェル王子はそう言って溜息を吐いた。
「確かに山積みですな。ダーマ神殿の件もそうですが、石化した騎士達の事や魔物達の事も気になります。今日は上手くいきましたが、まだまだ魔物達の脅威はありますからな。これからも、気が休まらない日々が続きそうです」
ウォーレンさんも疲れたのか、溜息を吐いた。
と、そこで、ウォーレンさんが俺に視線を向けた。
「ところで、コータローはこれ
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