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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
GX編
第113話:似て非なる枝分かれした技術
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全に復調していないのは理解していた。だが現在、戦える者が限られている今そんな事を言っている暇はない。

「俺が不完全な状態なのは分かっている。だが何も出来ずに見ているだけなんてできない!」

 フロンティア事変からガルドはS.O.N.G.の食堂で働く傍ら、アルドからの治療を受けて来ていた。あの頃に比べて、大分復調してきている筈だ。例え敵に勝てないまでも、仲間を守るくらいは出来る。

「だから頼む! 無茶はしないと約束する。どうか――!」

 ガルドの意志は固い。目を見ればそれが分かる。ウィズとアルドは互いに困った様に目を見合わせると、同時に溜め息を吐き頭を振った。

 2人の反応から、これはダメかとガルドが半ば諦めかけたその時……ウィズは右手のウィザードリングを交換しハンドオーサーに翳した。

〈コネクト、ナーウ〉

 コネクトの魔法でウィズが取り出したのは颯人の物と同型のウィザードライバー、それと数個のウィザードリング。それがキャスターの物であると気付き、ガルドは目を見開いた。

「! ウィズ!」
「まぁお前の言う通り、今は戦力が欲しいのは事実だからな。私も何時も助けに入れる訳ではない」
「ですが、無茶は禁物です。何度も言いますが貴方はまだ完全ではないのです。これ以上の無茶を重ねればどうなるかは分かりませんよ」
「肝に銘じます」

 アルドからの忠告に答えながら、ガルドはウィズから渡されたドライバーと指輪を握り締めた。
 その彼の瞳には、これまで堪えていた闘志の火が燻っているのにウィズは気付く。

――全く……――

 今度は内心だけで溜め息を吐きつつ、今後の事を考えウィズは頭を働かせるのだった。
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