第五十四話 雨が降る中でその四
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「東京ってそうしたお話も多いのよね」
「怪談とかね」
「何かとね」
「人が多いこともあって」
「怖いお話も多いのよね」
このことも言うのだった。
「言ったら洒落ならない様な」
「そうそう、祟りがある様な」
「そうしたね」
「怖いお話も多いわよね」
「東京って」
「このこともね」
結界を為しているという寺や神社を巡っている中でというのだ。
「身て実感したわ、傍の駅の名前見るだけでね」
「あるのね」
「巡っていたら」
「その中で」
「あるわ、あの播町皿屋敷も」
この怪談もというのだ。
「あるでしょ」
「あのお話姫路城にもあるのよね」
「兵庫県の方にね」
「そっちじゃ播州よね」
「兵庫県って昔は播磨って名前だったから」
「それでもあってね」
東京にはというのだ。
「ここねって思うわ」
「一枚二枚」
「お菊さんよね」
「あれ実際にあったお話なのかしら」
「有名なお話だけれど」
「私はあったと思ってるけれど」
咲は自分の考えを述べた。
「けれどそうしたのも見たわ」
「怖いわよね」
「何かとね」
「そうよね」
「ええ、東京って本当に怪談もね」
そちらの話もというのだ。
「多いのよね、祟りとか」
「祟りね」
「それマジで洒落になってないから」
「東京はね」
「それで祟りのある場所にはね」
どうしてもとだ、咲は述べた。
「行きたくないしね」
「行かない様にしてるのね」
「そうした場所巡っても」
「それでも」
「ええ、そうしてるわ」
実際にというのだ。
「そうした場所には行かない様にしてるわ」
「祟りには近寄らぬことね」
「触らぬ何とやらよね」
「そのことは」
「そう思ってるから」
だからだというのだ。
「そうした場所には近寄らないことよ」
「やっぱり祟りってあるわよね」
「馬鹿には出来ないわよね」
「悪いことしたら報いあるしね」
「因果応報でね」
「そうでしょ、悪人って絶対に報い受けるでしょ」
咲はクラスメイト達のこの話にも乗って話した。
「見てたら」
「そうなのよね」
「ばれないと思っていてもね」
「悪事ってばれてね」
「そうなるわよね」
「そうならない人なんて」
それこそというのだ。
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