第五十四話 雨が降る中でその二
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「もう雑誌やネットのお顔のままだったけれど実際はもっとね」
「お奇麗だったの」
「そうだったの」
「そうなの、動いて笑顔でプライベートの服でお話してるの見たら」
そうだったらというのだ。
「雑誌やネット、動画よりもよ」
「お奇麗なの」
「そうなの」
「ご本人は」
「アイドルが可愛いって言うけれど」
だからその職業になるのだ、アイドルイコールそれである。ただアイドルに求められるのは外見だけではない。
「声優さんもね」
「まあ画像見たらね」
「普通にどの人も可愛いわよね」
「冗談抜きにね」
「声優補正とか言う人もいるけれど」
「そんな補正ないわよ」
咲は言い切った。
「冗談抜きでね」
「アイドル顔負けなのね」
「ご本人は」
「それで山手線に乗ったら」
「運がよかったら」
「お見掛け出来るわ、それで地下鉄でもね」
こちらでもというのだ。
「お見掛け出来るのよ」
「それいいわね」
「若しお見掛け出来るならね」
「それならね」
「私達もね」
「そうしたところの近くの路線に乗ってね」
そうしてというのだ。
「いいわね」
「そうしてみるわね」
「お寺や神社巡って声優さんお見掛け出来るとか」
「咲っちにってはいいことばかりね」
「まさに」
「ええ、だからね」
それでというのだ。
「私としては最高よ」
「そうよね」
「本当に咲っちとしてはね」
「いいことばかりね」
「いや、そうしたお寺や神社行くと神聖な気持ちにもなれてね」
それでというのだ。
「ここがその結界だって実感出来たり漫画とかの舞台だとね」
「聖地よね」
「それ巡りにもなるし」
「いいわね」
「東京って色々出てるでしょ」
創作の中でというのだ。
「だから滅茶苦茶多くの作品でそう思えるし」
「いいのね」
「そうなのね」
「そのことも」
「だからね」
それでというのだ。
「私もかなりいい感じよ、しかもね」
「声優さんもお見掛け出来る」
「東京にいる醍醐味味わえるわね」
「それなら」
「ええ、ただ途中東京ドームを見たら」
東京は確かに結界都市と言っていい、だが残念なことに邪悪もその中に内包してしまっている。その邪悪の寝床こそがこの忌まわしいことこの上ない場所であるのだ。
「思わず舌打ちするわ」
「ああ、それはね」
「巨人だとね」
「仕方ないわね」
「だって巨人だからね」
「巨人はね」
咲は怒った声で語った。
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