第66話 用意周到 本末転倒
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知いたしました」
「ジュニアはしばらく連絡士官業務と戦後処理事前調査の継続じゃ。事前調査はカステルの手が空き次第、任務交代。連絡士官業務も『ホンモノ』がエル=ファシルに戻ってきたら呼び戻す」
「はい。ですがそのカステル中佐ですが、エル・トレメンド内でお姿が見えないのはどうしてでしょうか?」
モンシャルマン参謀長はわざわざシャトルデッキまで迎えに来てくれた(レッペンシュテット准将の出迎えもあるんだろうけど)し、モンティージャ中佐も自動端末からデータを吸い上げるタイミングで会うことができた。ブライトウェル嬢には感謝を述べつつロザラム・ウィスキーのボトルを返すと、何か言いたげな表情をしていた。なのにいの一番に捕虜四万名増えたことを早速なんとか言いそうなカストル中佐の姿が見えないのはおかしい。
「どうやら剽悍極まりない帝国軍救援部隊によって、星系じゅうに遺棄艦船と囮魚雷とジャマーが撒かれたらしくてな。戦艦アローランドに移乗して、その回収・処理の指揮を第三五一とやってもらっておる」
爺様はそう言うといたずら小僧のように笑いながら片目をつぶって言った。
「補給参謀から逃げるのは指揮官として恥だが、精神衛生上の役に立つぞ『ボーデヴィヒ准将』」
追っかけてくるのがカステル中佐ではなぁと、俺は胸の内で溜息をつかざるを得なかった。
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